NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ドーン・オブ・ザ・ビースト 魔獣の森」(55点/モンスター)

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■■■「ドーン・オブ・ザ・ビースト 魔獣の森」■■■
(55点/モンスター)


 アメリカ北東部の森の奥深くに、1985年以降に『ビッグフット』が200回以上も目撃されている目撃多発地域が存在する。


 その目撃情報は、なぜか9月4日から10月2日の間に集中しており、同じ地域で54件の行方不明と死亡事件が発生している事から、地元ではその期間は『死の月』として恐れられていた。


 カズダン教授率いる大学の未確認生物学の実習チームは、『ビッグフット』の調査を行うために『死の月』の時期にこの地域を訪問。


 森の奥の山小屋を拠点として調査を開始するが、そこに潜んでいたのは『ビッグフット』だけでは無かったのだった…

 


 アメリカ北東部の森の奥にビッグフットの調査に訪れた研究チームが、その場所で予想外の恐怖に遭遇するという、モンスターホラー映画。


 『とある森の奥に大学の研究チームがビッグフットを調査に来たところ、ビッグフット以外のとんでもない魔物に遭遇しました』みたいな展開で、『ビッグフットをモチーフとしてUMA映画かと思いきや、実は…』という感じの、少し意外性のある展開がウリの作品となっています。


 ちょっとネタバレになってしまうのですが、ビッグフットと思わせておいて主人公たちを襲うのは、北米に伝わる悪霊の『ウェンディゴ』。
 (ウェンディゴとビッグフットは実は同一の存在という説もあるのですが、本作では完全に別の存在として扱われています。)


 このウェンディゴが人間に取り憑いて、取り憑かれた人間がソンビっぽい感じになって大暴れして仲間たちを襲っていく』みたいな展開がメインとなっており、ちょっとオカルト要素が強めな感じ。


 山小屋が舞台で『呪い型のゾンビ映画というと死霊のはらわたを思い出す人も多いと思いますが、実際に本作の内容の方も死霊のはらわた」を意識していると思われるような部分が多く、リスペクトしてるっぽいシーンもあったりするので、死霊のはらわたUMA映画』的なノリを狙って作られた作品という印象を受けます。


 ストーリーに割と意外性もありますし、中盤以降はサクサクとテンポ良くお話が進んでいくのに加えて割と怪物の出番も多めで、低予算作品の割には予想以上に楽しませてくれます


 ただ、『ビッグフット+ウェンディゴ』という構成のせいで、ちょっとお話がゴチャゴチャした感じになってしまっており、序盤では主人公たちが何をやってるのか良く分からなくて、少しだけ冗長さを感じてしまうのは残念なところ。


 また、お話が盛り上がりだす中盤は異常に画面が暗いシーンが多くて、こっちはこっちで物理的に何をやってるのか良く分からない場面が増えてきて、観ていてちょっとストレスを感じる作りになってしまっているんですよね…


 終盤は、なかなか意外性とカタルシスのあるトンデモ系の展開で楽しませてくれるのですが、そこまでの道のりがちょっと長いので『全体的にもうちょっとストレスなくサクサクと楽しめる作りになってればなぁ…』と感じてしまうような作品でしたよ。

 


 総評としましては、低予算パワフル系モンスターホラー映画を意識したものの、『いまひとつ弾けきらないモンスターホラー映画』って感じですね。


 予想外のノリで思ったより楽しめた部分もあったのですが、やや冗長で物足りない部分も多かったのが残念なところ。


 設定やらノリやらが気になるのならチェックしておいても良いとは思いますが、推すにはちょっと弱いので『まあ、お好みで…』という感じでしょうか?