■■■「ZOOMBIE ズーンビ ネクスト・レベル」■■■
(60点/モンスター)
(60点/モンスター)
野生動物を動物園へと送るために、一時的に保護するために作られた巨大な自然公園施設。
この場所に目を付けた密猟者たちは、動物を盗み出すために施設へと侵入する。
しかし、密猟者が動物を麻痺させるために作りだした特殊な薬品の副作用によって動物たちがゾンビ化。
薬物は動物たちに次々と感染を広げ、公園の内部はたちまちゾンビアニマルだらけになってしまう。
ゾンビアニマルから逃げる密猟者たちを捕らえた警備員のランディは、生物学者のブルックと共になんとかして動物たちを元に戻す方法を探し出そうとするが…
密猟者の作った麻酔薬によって自然公園に保護された動物たちがゾンビ化して人間を襲う…という、動物ゾンビものモンスターパニック映画。
タイトルから分かる通り、3年ほど前に作られたASYLUMの「ZOOMBIE/ズーンビ」という映画の続編に当たる作品です。
巨大動物園が舞台だった前作に対して今回は自然公園が舞台となっており、一見スケールアップしているように見えるのですが…
実在する施設が舞台でスケール感が分かりやすかった前作に比べると、建物が少なくダダっ広いだけの場所が多くて、逆になんとなく地味になってしまった印象。(柵とか小さい建物とかはボチボチ出てくるのですが…)
なんか、特撮とかも前作よりも低予算になっている気がしますし、続編が作られるまで3年かかっている辺りからして、ASYLUM的にはこのシリーズにはそこまで注力してくれなかったのかも?(単純に前作が「ジュラシックパーク」のオマージュだったので、本作は「ジュラシックワールド」のオマージュを狙っただけなのかもしれませんが…)
ただ、ややスケールダウンした感はあるものの、お話そのものは前作と同様に単純明快でなかなか面白いです。
相変わらず、ミーアキャットやらツチブタといったファンシーな動物が『殺る気まんまん』で人間に襲い掛かってくるというバカバカしくて楽しいですし、「ジョーズ」のように人間を丸飲みにしようと水中から襲い掛かってくる巨大なカバとかは、なかなか迫力があって良い感じ。
主人公たちや密猟者たちも、やや雑な個性付けながらも意外と良いキャラクターをしており、終盤の展開なんかも矢鱈と熱くて各キャラにシッカリと見せ場が準備されているのも悪くありません。
しかし、前作と同様に予算不足で物足りなさを感じる部分が割と多くて、動物が大量に登場するシーンになるととたんにCGが安っぽくなったり、一部シーンでCGを省略して『襲われている場面のイメージ映像』みたいになってたりするのはご愛敬。
まあ低予算映画なので予算が足りない感じなのは仕方ないところではあると思うのですが、前述のとおり前作と比べるとスケールダウンしてる感じで、全体的にちょっとテンポが悪くなってしまっていると感じられるのは残念なところかなぁ…
前作とストーリー的な繋がりとか無いのかと思いきや、ラストで『あ、そういうオチなのね』って感じの終わり方なのは、なかなか面白かったです。
総評としましては、まるっきり前作と同様の評価になってしまうのですが、物足りない部分もあるものの『低予算ながらも意外と良く出来た生物パニック映画』って感じの作品ですね。
前作が楽しめた人であれば本作も普通に楽しめるのではないかと思いますので、前作のノリが好きだったならば本作も観ておいても損は無い一本でしょう。
ちなみに、ストーリー的には前作を観ておかなくてもあまり困らないような内容なので、気になるようであれば本作からチェックしてみても問題ないと思います。