NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「トビラ 魔の入り口」(50点/オカルト)

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■■■「トビラ 魔の入り口」■■■
(50点/オカルト)


 発達障害の小学生の息子を持つイーデン一家は、息子を養護学校に通わせるために片田舎の郊外の住宅街に引っ越してくる。


 そんなある日、息子のケインが学校でいじめられた事に反抗して暴力事件を起こした事から、停学処分になってしまうという事件が発生。
 両親はそんな息子をなぐさめるために、家族3人で森へとハイキングに出かける事となる。


 森で家族で楽しいひと時を過ごすうちに、森の奥で奇妙な『アンティークの扉』を発見したDIYを趣味とするエヴェリンは、そのドアをひと目見て気に入り、自宅のクローゼットに取りつける事となるが…

 


 森の奥で奇妙な『扉』を拾って家に取り付けた一家が、その『呪いの扉』によって恐怖に見舞われる…というオカルトサスペンス映画。


 子供をさらう『呪いの扉』の恐怖を描いたオカルトサスペンス映画なのですが、ややJホラーっぽいテイストのある低予算系オカルトホラー映画って感じの作品です。


 設定だけ聞くと、いわゆる『呪いの〇〇』系の比較的オーソドックスなプロットのお話という感じではあるのですが、まず最初に『普通、ハイキングに行った森の中でいい感じの扉が落ちてたからといって、持ち帰って自宅の扉にしようとする!?』という部分が最大の驚きどころでしたよ。


 一応、『奥さんの趣味が木材加工のDIYでショップを開けるレベルのベテラン』みたいな設定があったり、『呪いの扉の魔力』的なものに惹きつけられたり…とか、色々と扉を自宅に持って帰る事の理由付けはされてるのですが、それを踏まえても『森の中にポツンと立ってる鎖で封印された気持ちの悪い扉』を持って帰るのは、いくらなんでも設定に無理がありすぎです。

 (自分がもし旦那だったら、そんな『どう考えてもヤバそうな扉』の設置は絶対に反対します。(笑))


 とまあ、設定へのツッコミはさておき肝心の映画の本編に関してですが、先述のとおり内容的には『呪いの〇〇』を題材とした割とオーソドックスな感じのオカルト作品って感じですね。


 お話の流れとしては、とある家族が『呪いの扉』を自宅に取り付けてしまったせいで、扉の向こうに潜む『何者か』によって恐るべき恐怖を味わわされる…みたいな感じの展開。


 Jホラーを意識したっぽい前半部分のオカルト演出は割と良い感じですし、後半で明かされる『扉の秘密』も凝った感じの設定になってて謎解きパートも割と好感触。


 中盤からの『唐突な急展開』もむしろ先が読めない感じで面白いですし、作品の構成としてはそこそこ悪くない印象なのですが…


 惜しむらくは、全体的に妙にスローテンポでどうにもテンポが悪いんですよね。


 前半の雰囲気を盛り上げるオカルトパートも、恐怖シーンが少なすぎていま一つ盛り上がりきらない感じですし、後半も山場となるようなシーンが殆ど無くてどうにも冗長さを感じてしまいます。


 見せ場となるべきホラーシーンの特撮も、全体的に安っぽすぎて『怖さ』よりもチープ感を感じさせる要素になってしまっているのも残念なところ。


 ただ、ラストの『ブラックで酷すぎるオチ』とか、そこそこ良い部分も無くはないので、もうちょっと『基本的な部分』がシッカリと作られてればなぁ…と感じる、ちょっと残念な感じの作品でしたよ。

 


 総評としましては、どうにも『冗長で物足りなさを感じるオカルトホラー映画』って感じの作品ですね。


 物足りない部分はあるものの取り立てて悪い内容でもないですし、部分的には面白い要素もあるので、設定とかが気になるようであれば観てみても損は無いかも?


 まあAmazonプライム対象の作品でプライム会員なら無料で観られる作品ですので、気になっているようならチェックしてみても良いかもしれませんよ。