■■■「ベター・ウォッチ・アウト クリスマスの侵略者」■■■
(60点/サスペンス)
クリスマスを間近に控えたある日、ベビーシッターのアルバイトをする少女アシュリーは、とある夫婦の留守に息子のルークの面倒を見る事となる。
もうすぐ13歳を迎えるルークは、年上のアシュリーに夢中で様々な手を使ってアプローチをかけるが、アリュリーはルークの事を完全に子ども扱いし、むしろ自分の彼氏との別れ話を気に病んでいた。
そんな最中、彼らの家に奇妙な電話がかかってきたり、物音や人影を目撃したりといった、不審な現象が発生。
更には、窓から『逃げたら死ぬ』と書かれたレンガが投げ込まれた事から、何者かに狙われていると考えたアシュリーは、年下のルークを何とかして守ろうとするが…
クリスマスの夜にベビーシッターの女性が謎のサイコな殺人鬼から命を狙われる…というスリラー風味のサイコサスペンス映画。
パッケージやらタイトルを見ると、なんとなく明るい感じのコメディタッチのサスペンス映画なのかな…と思うのですが、実際の中身の方は割と胸糞系の内容のサスペンススリラー映画という感じですね。
お話としては、『とある少女がベビーシッターとして12歳の少年と一緒にクリスマスの夜に留守番をする事となるんだけど、突然現れた正体不明の侵入者によって恐怖に晒される…』みたいな感じの展開。
いわゆる『ホームインベージョン』ものっぽい設定ですが、ノリとしてはどちらかというと『サイコスリラー』に近い感じの作品という印象です。
ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、序盤は『ちょっと緊張感のゆるい感じのスリラー映画なのかな?』と思わせておいて、侵入者が本格的に動きだした辺りから一気に先の読めない展開に突入していくという構成はなかなか面白いです。
個性的な設定なのに加えてお話全体のテンポも割と良く、予想外の展開も多くてサスペンスとしては割と秀逸な印象。
ただ、ちょっと主人公たちが全体的にヘタレ気味なのと、やや犯人側に都合よくお話が進み過ぎるきらいがあるのは気になるところかな?。
前述のとおり犯人が胸糞気味なキャラクターなのに加えて、そういった(犯人側に)ご都合主義っぽい展開が多いので、個人的にはちょっとイラっとさせられてしまう部分もありました。
あと、終盤がちょっとグテグテ気味な感もありますが、オチの落としどころなんかも意外と面白くて、なかなか楽しめた作品でしたよ。
総評としましては、なかなか凝った設定が面白い『佳作サスペンススリラー映画』って感じの作品です。
ストーリーや設定にやや人を選ぶきらいがあるので、万人にはオススメし難いですが、ちょっとひねくれた感じ設定のサスペンスとかが好きな人であれば割と楽しめる映画ではないかと…
個人的には予想以上に楽しめた内容だったので、気になるようであればチェックしてみても損の無い一本だと思いますよ。