NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「カエル女」(50点/モンスター)

■■■「カエル女」■■■
(50点/モンスター)


 2年前に父親を亡くした女子大生のヴィクトリアは、再婚した母が連れてきた新しい父とその息子との生活に馴染めずに、家族を避けるようにして生活していた


 ある日、父親の目を盗んで友人のケリーと共にパーティに向かった彼女は、途中で立ち寄ったガソリンスタンドで手に水かきのついた謎の怪物の襲撃を受け、ケリーは首を斬り落とされて惨殺された上に彼女自身も重傷を負わされるも、瀕死のところをガソリンスタンドの店員で天才的な医学生でもあるマンソンによって救われる。


 そして一カ月後、世間では満月の夜に出没する謎の殺人鬼の噂が囁かれるなか、彼女は自分が正体不明のモンスターに傷を負わされたことによって、自分自身もモンスターに変身してしまう謎の感染症に感染させされてしまった事をマンソンから知らされるが…

 


 女子大生が正体不明の怪物『カエル人間』に襲われた事が原因で、自分自身も『カエル女』に変身するようになってしまう…というモンスターホラー映画。


 少し前にAmazonプライムに追加されていて気になっていたのですが、なんとなく見逃していたので今更ながら鑑賞しました。


 ネタとしては、アメリカの都市伝説であるフロッグマン」がベースになっているのかと思っていたのですが、ストーリー的にはあまり都市伝説とかは関連性の無さそうな感じの印象のですね。


 お話としては、『とある女子大生がカエル型の怪物に襲われた事が原因で謎の感染症に感染して、満月の夜に「狼男」ならぬ「カエル女」に変身してしまうようになるんだけど、実はそれはとあるマッドサイエンティストの人体実験が原因だった…』みたいな感じのストーリー。


 今年の流行語大賞『蛙化現象(好意を寄せられた異性に幻滅する現象)』みたいな言葉がノミネートされていましたが、本作はまさにリアルな『蛙化現象』を起こしてしまうヒロインのお話で、蛙化した後は出会う人間を片っ端から血祭りにあげていってしまうぐらい狂暴なので、もはや幻滅とかそういうレベルではありません。


 カエル女は、いわゆる特撮番組の怪人みたいなボディスーツを来ている感じなのですが、デザイン的にあまりカエルっぽさはなくて矢鱈と狂暴な半魚人のような雰囲気。


 ボディスーツの出来は悪くない感じで、仮面ライダーの怪人っぽさもあるものの身長2mを越える巨体はなかなか迫力があります。


 ただ、お話的にはモンスターホラーというよりは、どちらかというとサスペンス要素が強めの印象。


 『カエル女になってしまった主人公と、その元凶を作ったマッドサイエンティスト医学生が、いかにして変身の進行を食い止めるか?』みたいな物語を中心に、不自然な娘の動向を探ろうとする主人公の義父と探偵が事件に絡んでくるみたいな感じでお話が進んでいくのですが、全体的に謎解きとかサスペンス的なシーンが長め。


 逆に『カエル女』の出番は意外と少なくて、割と終盤にちょっとある程度なので、正直言って物足りないです。


 主人公の父親とその雇われ探偵が、めっちゃイライラさせられるような自己中心的な嫌なキャラなのですが、まあ『こいつらは後で酷い目に合わされるんだよね』と秒で予想できるような存在なので、そこまでストレスが貯まらないのは良いですね。


 モンスターホラー映画の割には襲撃シーンとか残虐シーンとかが少な目なので、いま一つ盛り上がりに欠ける構成なのですが、それを穴埋めするためかところどころで本編の流れに全く関係のない『キ●ガイ探偵が過激な暴行を働く妄想バイオレンスシーン』挿入されて絵的な見せ場を作っているのは、あまりにも無理矢理な構成すぎてちょっと笑ってしまいました。


 怪物の登場が遅くてやや冗長感はあるものの、ストーリーそのものはそこまで酷くないですし、ラストのオチのブラックな感じも悪くはなかったので、まあまあ楽しめた作品ではありましたよ。

 


 総評としましては、低予算ながらも『まあまあ普通に観れるモンスターホラー映画』って感じですね。


 敢えて推すような要素も無いですが、その手のジャンルが好きであれば退屈せずに観れる程度のレベルの作品という印象です。


 Amazonプライムの会員であれば無料で観れる映画ですので、サブスクの利用者の方は気になるようであればチェックしてみても良い一本かもしれませんよ。