NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

キラー・バグズ (40点:だけど超オススメ(笑))

■■■「キラー・バグズ」■■■
(40点:だけど超オススメ(笑))

 都会で暮らす主人公たちの元へ、学生時代から10年来の付き合いだが、数年来に渡って音信不通だった旧友の忌報が届く。
 彼はアメリカの片田舎で政府の研究を行なっていたが、先日突然に謎の自殺を遂げたと言うのだ。
 旧友の住居へと赴き葬式へと出席し、その日は彼の住居へと泊まって行く事になった知己の一行だったが…
 実は彼の研究していた物と言うのは、人間の体へと侵入し体内で凄まじいスピードで増殖し、更にはその人間の精神を乗っ取ってしまうという恐るべき殺人バエだったのだ…


 といった感じで、今週の昆虫パニック映画2本目です。

 でもこの映画、パッケージの写真には蜂の絵が写っていたのに、本編で登場するのは殺人バエでした。
 ちなみに蜂は一匹も登場しません…
 どう言う事だ!? スグにJAROに電話だ!!

 とまあ、既にパッケージからしてツッコミを入れたくなるような本作なのですが、本編の方もやたらとツッコミどころ満載で…

 主人公たちは、車がなければ移動できないような片田舎の陸の孤島といった場所で殺人バエに襲われるのですが…
 途中で殺人バエに操られた犠牲者が他の人間を足止めする為に車を壊すシーンがあるのですが、怪力を発揮して車を破壊する…とかってのでは無く、何故か修理工宜しく車の下へ潜り込んで几帳面に部品を取り外して壊してみたり…
 (『殺人バエは知能が高い』たって、限度があるだろう…)

 殺人バエは光に弱い(光に触れると吸血鬼のように燃え尽きてしまう)という弱点を発見した主人公達が、何故か真昼間から松明を作って屋外で殺人バエと戦ったり…
 (って言うか、松明必要ないやん…)

 そんな感じのツッコミどころ満載のシーンの連発を、役者たちが変に笑いを取ろうとせずに大真面目に演じているので、逆の意味で爆笑必至の内容です。
 こんな映画をマジメに演じることが出来る役者って、凄い職業だと思いましたよ…

 とにかく『どこからツッコンだもんだか?((C)秋桜の空に)』といった感じの映画で、先ほどの「フライングヴァイラス」『ツッコミどころ満載の映画』と書きましたが、こちらはソレ所じゃないぐらいにツッコミどころが多くて、逆にツッコマなくて済む箇所を探すほうが困難といったぐらいの、真性のバカ映画でした。

 ただ惜しむらくは、オチのインパクトがイマイチ弱いところかなぁ…
 もうちょっと「キラースノーマン」ぐらい意表をついたオチを見せてくれれば、バカ映画の傑作として俺の個人的殿堂入り作品になったかもしれないのに…

 それにしても、この映画をマジボケを狙って作ったのだとしても、本気でホラー映画のつもりで作ったのだとしても、この監督は只ならぬセンスの持ち主だと思いました。

 総評としましては、とりあえず今年に入って一番の『笑えるホラー映画』なのは間違い無いです。
 バカなホラー映画が好きな人は、間違いなく観ておいて損は無いでしょう。
 但し普通のホラー映画のつもりで観ると、あまりに噴飯物の内容で大激怒必至なので、C級ホラーを笑って許せる度量の持ち主の人限定で、是非とも観ていただきたい一本といった所でしょう。

 ちなみに一般の人は、観ないで良いです…というか観てはダメです。