■■■「ザ・リング」■■■
(65点:---)
今更ストーリーの解説の必要も無いと思うので、その辺に関しては割愛しますが、超有名な和製ホラー「リング」のハリウッド製リメイク版作品です。
ただリメイクと言っても、細かな設定やストーリーに関しては結構いじられており、『貞子』(ハリウッド版ではサマラ)や『呪いのビデオ』といった基本的な設定を利用した海外アレンジ版といった方が良いかもしれません。
ストーリーに関してはベースとなるお話は一緒なのですが、霊感を持っているのが主人公の子供になっていたり、サマラ(貞子)自身も少女という設定になっていたりするのは、なかなか上手い演出だと思いました。
やっぱ『何考えてるか分からない子供』ってのは、大人から見ると異質な存在で怖い。
また、要所要所での『怖がらせる為の演出』の挿入が日本版と比較して非常に上手く、この辺は流石に作り慣れてるなぁ…と感心させられました。
まあ、日本に比べて制作費が一杯使えるってのも大きいのでしょうが…
ただ、オリジナル版では貞子の生い立ち等と密接に結びついており、謎解きの鍵となっていた『呪いのビデオ』が、割と不気味なイメージ重視の映像集になっていたのは少々残念なところ。
あの、『呪いのビデオ』の映像の謎解きと貞子の生涯が密接に関連しているからこそ『呪い』に説得力があったのですが、その点でハリウッド版はイマイチ説得力に欠け、ラストの尾を引く後味の悪い怖さに繋がっていないかな?って気はします。
総評としましては、割と普通に怖い映画でした。
日本版と比べると少々B級ホラー色が強くなった気もしますが、総合的な演出の上手さや映像の見せ方の上手さは、流石にハリウッド製だけの事はあります。
とりわけ『見なければ!!』って程の映画でもないですが、日本版の「リング」が好きならば見ておいて良いかも?イロイロと比較してみるのも、また一興です。
個人的には日本版は、原作と比較すると『うーん?』って気持ちになってしまう部分も多かったので、逆に日本版より純粋にも楽しむ事が出来ました。