NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

『2006年「E3」雑感と次世代ハード趨勢の予想』

 さて、先週の5/10~5/12にかけてアメリカのLAで開催された世界最大のゲームショーである「E3」ですが、流石に「PS3」と「Wii」は発売目前だけあって、いろいろな発表がありましたね。

 今回のE3で個人的に感じた事のまとめなんかを…


 まず、今回の一番の注目株である「PS3」ですが…

 鳴り物入りで登場したハードだった割には、蓋を開けてみると、やはり『単に性能の高いだけのゲーム機』という印象ですね。
 ネットワーク構想も提唱していますが、このネットワーク構想ってのがXboxが既にXboxLIVEで実現している事ばっかりで、Xboxのマネっ子みたいな感じでどうもパッとした印象を受けません。

 日本ではXboxLIVEが普及してるとは言えないので、目新しいと思われるかもしれませんが、既に同じサービスが散々普及してるアメリカでは微妙でしょう…
 (そもそも、SONYはPS2の時も同じような事を言ってた癖に、現状でネットワークに関してはサッパリな体たらくなので、個人的にSONYの言う事は全く信用してなかったり…)

PS3価格発表――発売日は11月11日に決定
http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0605/09/news021.html
■ホームリビングの中心を目指す“PS3の仕様”を垣間見た
http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0605/12/news032.html

 まあ、目新しさは無くても安定して売れそうなハードではあるのですが、今回ばかりは『価格の驚くべき高額さ』が普及のネックになるかもしれません。
 Blu-rayのプレイヤーと考えると比較的安価なのかもしれませんが、Blu-rayのプレイヤーとしての活用を考えるとHDMI端子搭載の高額モデル(75,000円強)を買うのが必須でしょうし、そうなるとたいして安くない気も…

 業界関係者や一般のゲームファンサイトなんかの感想を見ても、あまりこの価格に好意的な意見を見かけませんし、ハッキリ言ってかなり重度のゲーマーである私ですら『二の足を踏んでしまうような価格設定』ですので…

 あと、あんまり話題になってないけど、「PS3」って「Xbox360」よりデカいんですな…
 >http://www.xbox365.com/news.cgi?id=GGrirdrLru05112035
 コレで、もうXbox360だけがデカくて邪魔とは言わせない。(笑)


 続いて注目の、任天堂の新ハード「Wii」は…

 既存のインターフェースを全く作り変える事によって新たな遊びを提供しようとしている姿勢が非常に好感が持てます。
 新規性が強いハードという事は、逆を返せばもっとも『冒険しているハード』って事でもあるので、上手くマーケット展開すれば大ヒットも有り得るでしょうが、失敗すればバーチャルボーイ」のように大コケする恐れもある訳で…

任天堂、E3 2006 Media Briefingを開催
■「Wii」発売は2006年10~12月。通信機能の新仕様も公開
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20060510/nin2.htm

 ただ、性能的には次世代ゲーム機と言うには物足りない感じのマシンではありますが、逆に価格も『性能相応』なリーズナブルな値段となる事が予想されるだけに、NDS同様にライトゲーマーを中心に結構売れるんじゃないかと予想。

 ただ、「PS3」と同時期に発売予定ながら、「Wii」のみ未だに価格を含めて具体的な姿が見えてない部分が多いのは少々気になる所なので、ハードスペックや仕様を含めて詳細な発表を待ちたい所。
 『早くその辺の情報が発表されんかなぁ?』と楽しみなハードですよ。

 スグに買うかどうかはさておき、個人的には一番注目なハードですね。


 対してハードの発売では先行する「Xbox360ですが…

 Xbox360は今回は全く目新しい発表は無しで、内容的にはちょっとツマんなかったですね。
 まあ、すでに本体が発売されてしまっており、販売台数もラインナップもサービスも(少なくとも北米では)軌道に乗っている事もあって、特に大きな発表をする必要が無かったとも言えるでしょう。
 もしかしたら、価格の値下げの発表でもあるかも?と期待してたんですけどね…

 まあE3に合わせた、XboxLIVEを用いたデモやムービーの配信なんかのサービスのアイデアは良かったと思いますが、基本的には『現在のサービスの拡充とソフトの充実』といった事のみしか情報が無くて、正直言って今回のE3では一番見所が無かったかなぁ…。

 確かにGears of Warとか個人的に注目するべき作品もありましたが、正直言ってもっと大きなサプライズが欲しかった所でしょう。

 そもそも発表された新作ソフトやハードやサービスも全て北米向けで、殆どが『日本発売未定』となっており、一応インタビューで日本向けのリリースの話もされてる物の、ホンマかいな?って感じですしねぇ…

Xbox 360キーマン、シェーン・S・キム氏合同インタビュー
■~欧米タイトルは日本でも発売を予定している~
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20060511/sk.htm

 まあ、E3は北米向けのゲームイベントなので、しょうがないと言えばしょうがないですが、もうちょっと日本向けにリップサービスがあっても良かったかと…

 北米で安定して売れているからといって、ここで安心して現状に胡坐をかいていると、足元をすくわれないかと心配ですよ。


 そんな訳で、次世代機『三社三様』といった感じの今回のE3でしたが、ここにきてNDSの大ヒット「PS3」の予想以上の高価格の発表も受けて、任天堂の「Wii」に追い風の機運が高まってきた事が注目されますね。

 またXbox360も、「PS3」の価格設定のお陰で『高性能のグラフィックスを要求するユーザの「Xbox360」への注目度』が高まり密かに売り上げを伸ばしているなんて話もありますので、日本でも今までの苦境に比べると思いがけず善戦出来る可能性も…

 逆に「PS3」は、価格に見合ったサービスや付加価値の提供を発売までにどれだけアピール出来るかが勝負となりそうな感じです。


 次の注目のイベントは、日本で秋に開催予定の東京ゲームショーですが、それまでに各社がどんな『次の一手』を打って来るかが楽しみな限りですよ。