■■■「ブリザード・エッジ」■■■
(20点/モンスター)
ヨセミテ国立公園の付近の雪山へスキーに行くリゾート客を乗せた小型ジェット機が、機器のトラブルで人里離れた雪山の真っ只中に不時着。
数名の乗客の一行は、近くで偶然発見した無人の山小屋へと非難する事となるが、その場所は得体の知れない生物の骨が大量に転がる、なんとも不気味な場所だった。
山小屋で脱出手段を模索する彼らだったが、救助を呼ぶために山を降りようとした仲間の一人が何者かの襲撃を受けて殺され、やがて彼らはこの山小屋の地下に恐るべき怪物が潜んでいる事に気付く…
飛行機事故で遭難した主人公たちが雪山の山小屋で怪物に襲われるという、モンスターホラー映画。
何かタイトルやパッケージだけ見ると、まるで『災害パニック映画』みたいな感じですが、全然そんな内容ではなく、むしろ『雪山』&『エイリアン風のモンスター』という設定の『「ドリームキャッチャー」のパクり?』という雰囲気のモンスター映画ですな。
本編を一言で言うと、とにかく『勿体付けすぎ&引っ張りすぎの映画』と言った感じの内容で…
何というか、何が勿体つけすぎって『モンスターが出てくるまでがやたらと長い』。
本編がたかだか90分ぐらいしか無いのに、マトモにモンスターが登場するまでを60分ぐらい引っ張り、さらに登場シーンも『主人公達の緊迫した演技のシーン』が延々と5分ぐらい続いて、『もう良いから、さっさとモンスター出せよ!!』とツッコミを入れたくなるぐらい引っ張る。
中盤で1人の犠牲者が出るのですが、そのシーンでは全くモンスターの姿は映らずに、モンスターの登場シーンまでに無意味に『Hシーンだけは3回もある』という訳の分からん構成で、もうなんか『別にそんなん見たくてこんなB級映画借りてるんちゃうぞ、アホか!?』と言わざるを得ません。
モンスター登場してからはソレなりに盛り上がるのですが、それまでの話はダラダラした展開で別段面白い訳でも重要な訳でも無いので、ぶっちゃけ最初の60分は倍速再生ぐらいで早回しして観ても良いかも?
また、散々引っ張って登場したモンスターのデザインも『いかにもエイリアンもどき』といった感じな上に特撮もショボショボで萎え萎えですし、屋外のシーンがどうみても夏場に撮影されてたり(ダウンジャケットとか着てて、みんな超暑そう)、逆に猛吹雪の雪山の山小屋の筈なのに主人公たちが部屋の中でシャツ1枚で過ごしてたりと、何か色々とツッコミどころ満載です。
まあツッコミどころの多さが『ある意味で笑えるって言えば笑える』ので、そう言う意味ではちょっとだけバカ映画としては評価できるかな?
総評としましては、序盤の耐え難いダルささえ耐えれば、終盤は『ある意味で笑える』という、まあいわゆるZ級のクズ映画ですな。
間違いなくクソ映画ですので、敢えて『クソ映画を観てネタにしたい』という奇特な方ぐらいにしかオススメは出来かねます。
Z級映画としてもそこまでインパクトがある訳でも無いので、よっぽど血迷って『クソ映画のレビューを面白おかしく書いてみたい』という発作でも起きない限りは、観なくても良い作品だと言えるでしょう。
ほぼ間違いなく、あなたの人生の90分間が無駄に浪費されまので…