（５５点／コメディホラー）
友人の結婚式に出席する為にキャンピングカーで旅行中に道に迷った若者たちの一行は、夜中にラブロックという辺鄙（へんぴ）な田舎町へと辿り着く。
仕方なく、その町で民宿で一泊することになった一行だが、彼らの泊まった民宿で唐突に殺人事件が起こり、更に民宿のオーナーが心臓発作で倒れるという異常事態が発生する。
殺人事件の重要参考人として民宿に足止めされる事になった彼らだったが、仲間の一人が民宿のオーナーの持っていた『幸運の箱』という奇妙な箱を開けてしまった事が原因で、街の住人が次々とゾンビ化していくという異常事態に発展するのだった…
田舎町の民宿に泊まった若者たちが、ひょんな事から封印された悪霊を復活させて町の住民がゾンビ化してしまうというコメディホラー映画。
パッケージだけ見ると「ゾンビーノ」みたいなコメディ色の強めの作品のように感じますが、内容的にはどっちかって言うと「ショーン・オブ・ザ・デッド」のような感じで、『基本はホラーでコメディっぽい要素もある』というテイストの作品ですね。
実際に内容の方も『事件の発端となるの場所が民宿』というだけで、ホテル自体は映画のフィーチャーとしてあまり関係無いですし、パッケージに描かれてるようなコミカルなゾンビは登場しませんので、そういう『コメディ主体の作品』を期待してる場合は要注意です。
映画の内容はホントに『アメリカ版「ショーン・オブ・ザ・デッド」』というような感じの作品で、基本的にはホラーのお約束を踏襲しながら、ところどころにブラックユーモアやコメディ的な要素が含まれているような印象。
お話のノリや構成は悪くないのですが、序盤から中盤にかけての展開が妙にスローテンポで、お話が盛り上がるまでが少々ダレ気味なのは難点かも？
また、盛り上がった後の展開もちょっと見せ場に乏しくて、コメディとしての『ゾンビ映画へのオマージュ』も「ショーン・オブ・ザ・デッド」ほど明確ではないため、どうにも中途半端な印象を受けてしまいます。
でもまあ、観てて退屈さを感じるような内容ではないですし、ゴア要素とかもそこそこあって『ホラーとしての完成度は及第点を満たしている』と思うので、決して悪い作品では無いですけどね。
個人的には、資料館の管理人のお姉ちゃんがかなりツボだったので、もうちょっと出番が欲しかったかなぁ？
総評としましては、強く推す程ではないですが『ごく普通に楽しめるレベルのコメディホラー』って感じの作品って所でしょうか…
コメディ主体の内容や、あまり高いレベルの完成度やらを求めなければ、それなりに楽しめるとは思いますので、普通にＢ級ホラーが好きな人ならば観ておいても損は無い作品でしょう。
「ショーン・オブ・ザ・デッド」とかのノリが好きな人ならば、間違いなくコチラも楽しめると思いますので、ああいう感じのタイトルを求めている場合は、割とオススメな映画だと思いますよ。
