NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

劇場にて「宇宙ショーへようこそ」を観てまいりました

劇場にて「宇宙ショーへようこそ」を観てまいりました


 山間の小さな村に住む夏紀らは、夏休みを利用してたった5人の全校生徒によって学校に1週間泊り込みを行う『合宿』を開催する事となる。

 合宿の初日に裏山で傷ついて倒れていた犬を助けた彼らだったが、目を覚ました犬は唐突に2足歩行で人語を語りはじめ、自分は『ポチ』という名前の宇宙人の植物学者で、助けてくれたお礼に『何か一つ願いをかなえる』という提案をする。

 ポチの提案を受けた彼らは『人数不足で中止となった修学旅行に行きたい』と願ったところ、ポチは彼らを月まで案内する事を約束するが…


 劇場にて「宇宙ショーへようこそ」を観てまいりました。

 いやぁ…色々と語りたい事はありますが、まずは純粋に『面白かった』ってのが正直な感想ですね。

 一部のアニメファンの間では有名な、舛成孝二監督と脚本家の倉田英之のいわゆる「R.O.D」コンビによる作品で、同コンビの作品としては最近では「かみちゅ!」の方が有名かもしれませんが、本作でもかみちゅ!」同様のほのぼのしたテイストが上手く活かされています。

 ストーリーとしては、『子供達が助けた宇宙人に連れられて月旅行へと招待される』というファーストコンタクトもの的な展開なのですが、月の裏側には実は既に宇宙人によって巨大な宇宙ステーション(というか都市)が建設されていて、そこで様々な宇宙人と出会ったり宇宙の驚異を体験するという、なんともファンタジックな内容のお話となっています。

 この登場する宇宙人たちがカラフルな色彩で様々な容姿の連中ばかりで、ノリ的にはまさに『宇宙版「かみちゅ!」』といった感じのテイスト。

 でも、単純に『ほのぼのしたノリの作品』かと言うとそうではなく、中盤からは『大冒険活劇』的な展開もアリ、『泣かせる展開』もアリで、エンターテイメント要素がギッシリ詰まった盛り沢山な内容の『ファミリー向け娯楽作品』といった風味に仕上がっております。

 観ていて感じたのは、とにかく『密度の濃い作品』だと言う事ですね。

 「かみちゅ!」と同じように『絵の描き込み』の密度も凄いのですが、お話の内容の方もとにかく『ミッチリと詰め込んでいる』という印象。

 尺の長さは2時間16分というアニメ作品としては長めの作品なのですが、全くそんな長さを感じさせない展開の早さで、むしろ物足りなさを感じたぐらい。

 作品の中身も、5人の主人公達のそれぞれのキャラが無下に扱われる事なく、みんなの『夢』や『想い』というものがシッカリと描かれていて、監督の伝えようとする作品テーマも分かりやすく非常に好感が持てました。

 ただ逆に『詰め込みすぎ』の印象もあって、序盤の演出などで『無理矢理尺を切り詰めた』ように感じられる部分があった事や、終盤の展開が唐突すぎて『置いてけぼり感』を感じるシーンがあったのは残念なところですね。
 (ポチの過去やペットスターの秘密とか、最後まで良く分かりませんでしたし、『宇宙ショー』のお姉ちゃんも影薄すぎ…)

 でもまあ、これ以上長くなっても冗長な印象を受けそうですし、お話のバランス的にこのぐらいの尺が限界なのかなぁ?

 個人的には、ラスト付近では『彼らの冒険がもう見られないのか』と思うと、非常に寂しい気分になってしまったので、いっそ1クールぐらいのTVシリーズにでもしてくれないかなぁ。
 (30分刻みのエピソードで区切れる作品じゃないので、それも難しそうですが…)


 総評としましては、ありきたりな言葉での感想になってしまいますが、純粋に心温まりワクワク出来るという『非常に満足度の高い作品』でした。

 昨年の夏はアニメ作品なら『「サマーウォーズ」を観ておけ!!』って感じでしたが、個人的には今年は『「宇宙ショーへようこそ」を観ておけ!!』って言えるレベルの良作だと思います。

 ファミリー向け映画に近いノリの作品ですので、純粋に『娯楽映画』を観たい人であれば、とりあえず観ておいて損は無いタイトルだと思いますよ。

 ちなみに『ファミリー向け』と言っても、舛成&倉田コンビだけあって『オタク向けの楽しめる要素』もシッカリと組み込まれているので、その辺もご安心を…

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 あと余談ですが、最近の流行なのか映画を観た際に劇場でフィルムを貰いました。

イメージ 2

 私が貰ったシーンは、某宇宙船の窓から外を見るシーンで『主要キャラの集合カット』的なシーンなので、一応は『当たり』なのかな?

 まあ、あまりキャラ萌えするような作品でも無いので、プレミアとかは付いて無さそうな気もしますが…

 あ、でもインクたんのアップのカットのフィルムとかは、妙にプレミア価格が付いてたりしそうだなぁ…(笑)
 (つか、メインヒロインよりも絶対に人気出るだろ、あのキャラ。)