NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「アナコンダ2」(50点/生物パニック)

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■■■「アナコンダ2」■■■
(50点/生物パニック)
 ニューヨークのとある製薬会社の生物化学研究チームが、ボルネオ島のジャングルの奥地にのみ棲息する「ブラッド・オーキッド」という蘭の花に生物を不老不死とする成分が含まれる事を発見する。
 彼らはこの驚異の発見の利権を自分達の物とし、巨万の富を独占する為に「ブラッド・オーキッド」を入手しようとボルネオ島へと研究チームを派遣する事となる。

 しかし彼らの行く先は、「ブラッド・オーキッド」の影響で巨大化したアナコンダの群れが集まるという、恐るべき地獄のような場所だったのだ。


 一応、前作であるアナコンダの正統な続編に当たる、生物パニック映画。

 といっても、ストーリー的に何か繋がりがある訳でもなく、舞台もアマゾンの奥地からボルネオ島に変わっており、もはや『何を持って正統な続編とするんだろう?』って感じではありますが…。

 本作を観て最初に感じたのは、前作は、アナコンダそのものの恐怖が主体として物語が描かれており『生物パニック映画』の印象が強かったのに対して、今回はどっちかって言うと『秘境探検もの』の印象が強くなっている事。

 ストーリーの流れやら展開やらは前作と同じような感じなのに、『何でだろう?』と思いきや…
 理由は明白で、何というかとにかくアナコンダの影が薄いのです。

 まず、物語の序盤からして、勿体つけてるのか何なのかアナコンダがなかなか登場しない。
 登場したら登場したで、ちょっと顔見せしたら即退場みたいな感じで、とにかく出番が少なくて、やたらと暗闇の中とかばっかりで登場するので露出も控え目。

 しかも本作はアナコンダが何匹も出てくるせいか、1匹1匹のアナコンダがやたらと弱い。
 幾らなんでも人間を丸呑みにするようなバケモノが、ナイフの一撃で倒されるなんて無理がありすぎです。

 本作は、前情報としてアナコンダがウジャウジャと出てくる』って事で期待してたのですが、確かにアナコンダは沢山出てくるんですが、なんか『雑魚キャラに成り下がった再生怪人が大量に登場する』みたいなノリで、もう期待はずれも甚だしい感じ。

 前作では『ヘビってこんなに怖かったっけ?』と思うぐらいに怪物にインパクトがあったのが、本作では怪物に全く魅力が無く描かれているのは『生物パニック映画』としては致命的でしょう。

 オチとかも驚くぐらいに拍子抜けするような終わり方ですし、もう何だかなぁ…って感じ。

 製作者はアナコンダに対して何の思い入れも無いのか、生物パニック映画の何たるかが良く分かっていないのではないかと…

 コレだったら、アナコンダの低予算パクリ映画である「パイソン」の方が、まだ全然面白かったかも?


 総評としましては、前作が好きだったので期待して…と言う場合は、正直言ってガッカリする事確定ですので、そっち方面に期待するならばあんまり観ないで良い作品かと…

 まあしかし生物パニック映画としての評価はさておき、普通に『秘境探検物』だと思って観れば、それなりに楽しむ事は出来るレベルの作品ではあるとは思います。
 ジャングルを冒険するシーンなんかは映像もキレイで雰囲気がありますし、ストーリーを盛り上げるシーンなんかもキチンとありますし…

 変な言い方ですが、いっそアナコンダの事は忘れて『ジャングルの奥地を主人公達が探検する冒険映画』のノリで観るのが正しい見方かも?