NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

劇場にて「インターステラー」を観てまいりました。

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 近未来、戦争と環境破壊による地球環境の激変と、植物に流行する伝染病による植物の枯死によって、人類は静かに進行する滅亡の危機に瀕していた。 妻に先立たれた元宇宙飛行士のクーパーは、父と息子と幼い娘の3人と共に農場を営んでなんとか生計を立てていた。

 そんなある日、娘のマーフの部屋から奇妙な物音がするという話を聞き、原因を調べようとした彼は、それが何者かによる重力波を利用したメッセージで、どこかの座標を示している事に気付く。

 メッセージの発信者に興味を持ち座標の場所を訪れた彼は、その場所で解散した筈のNASAのメンバーたちが人類を他の惑星へと移住させるための計画を極秘裏に進めて居る事を知らされ、人類最後の希望となる『植民地を調査するミッション』に宇宙飛行士として参加して欲しいという依頼を受けるが、そのミッションは出発したら2度と帰って来れるという保障の無いという、長期に渡る上に危険度の高いものだった…


 劇場にて「インターステラー」を観てまいりました。

 「ダークナイト」シリーズや「インセプション」のクリストファー・ノーラン監督による新作SF映画という事でしたが、どちらかというと『SFという設定を使ったヒューマンドラマ』という感じの作品でしたよ。

 お話としては『元宇宙飛行士の男が、家族や人類を救う為に帰還できるか分からない困難な惑星探査ミッションに挑む』という感じの内容なのですが、冒険SF的な要素はそこまで強くなくて、宇宙飛行士で主人公である父と、もう一人の主人公で科学者である娘の関係がストーリーの主軸として据えられており、その他も人間関係がメインとして描かれた『濃厚な人間ドラマ』がお話の中心といった内容ですね。

 観終わっての最初に感じたのは『長い、長すぎる!!』というのが正直な感想でした。
 いや、お話そのものは非常に面白かったのですが、とにかく長いです!!

 ストーリーのメインが人間ドラマである事からキャラクターをしっかりと掘り下げないといけないのは分かるのですが、それにしても人物の描写に時間をかけすぎです。

 お陰で序盤~中盤がものすごく冗長で、ぶっちゃけ出発してから最初の惑星に着く辺りまでがダルすぎて途中で寝そうになってしまいましたよ…
 2時間40分程度の尺なのですが、体感は3時間以上に感じられた気がします。

 お話の中身も無駄に引っ張りすぎなシーンが多くて、どうにも展開が遅いのは困りもの。
 なんとなく『先の展開が読める』ようなシーンが割とあるのですが、そういうシーンでも矢鱈と展開が冗長でお話がなかなか前に進まないので、ちょっとイライラさせられました。
 (特に2つ目の惑星の辺り…)

 というかSFが好きな人なら割と最初からオチがある程度は予想できてしまうような話なので、終盤はオチが読めてるのに展開がトロすぎて結構イライラするかもしれません…

 あと登場人物も妙に身勝手な連中が多くて、その辺もイライラに拍車をかけている印象。

 SF的な要素が思ったより少なかったのも、ちょっと物足りない部分かなぁ?
 せっかく地球外の惑星に探索に行くというストーリーなんだから、もうちょっと映像的にビックリするようなシーンがあっても良かったんじゃないかと思います。

 ノーラン監督はそういう部分の映像センスが優れているので、そっち方面にも期待していたのですが、そこまで凄いセンスの映像とかが無くてちょっとガッカリでしたよ…

 あと、SF的な要素が少ない割には『重力の影響による時間の伸張』とか、科学に多少詳しくないと分かり辛いネタが仕込まれてるのですが、この辺は逆にもうちょっと解説があっても良かったかも?

 とまあ、なんか不満ばかり書いてる感じになってしまいましたが、本作がツマんなかったかというと決してそういう訳では無く、映画そのものはむしろ面白かったですし、ちょっと感動できてカタルシスもある内容で良かったんですけどね。


 総評としましては、いつものノーラン監督のノリとはちょっと異なるノリではありますが、あいかわらずなかなか個性的で面白いSF映画だと思います。
 (まあノーラン監督ってキャラの掘り下げはこだわる人なので、らしいといえばらしい内容なんですけど…)

 色々と言いたい事はありますが、普通に楽しめる作品ですし観ておく価値は十分にある内容だと思いますので、気になっているのであればチェックしておいて損は無いでしょう。

 ただ、とにかく体感時間も実際の上映時間も非常に長い映画なので、忍耐力に自信が無い人はビデオで観た方が良いかもしれませんよ…(ぶっちゃけ、自分は途中で本気で早送りしたくなりました。)