（６０点／パニック）
サメを巻き込んだ超巨大竜巻である「シャークネード」の被害からロサンゼルスを救ったフィンとエイプリルは、その体験を書籍化してベストセラー作家となり街の人々から英雄視されていた。
そんなある日、サイン会の参加とフィンの家族に会うためにジェット機でニューヨークへと向かった彼らは、上空で巨大な嵐に遭遇。
嵐の中に含まれていたサメに衝突した彼らの飛行機は墜落しそうになるものの、なんとかフィンの活躍によって不時着させる事に成功する。
ロスでの経験からニューヨークを再び「シャークネード」が襲うと考えたフィンは警察にその危険性を警告するが、警察は彼の話を信用してくれず…
サメを巻き込んだ巨大竜巻「シャークネード」が今度はニューヨークを襲うという、モンスター＆ディザスターのハイブリッド型のパニックホラー映画。
バカバカしい設定とノリの良い内容で話題となった「シャークネード」の続編に当たる作品で、前作が人気があったのにアサイラムが気を良くしたのか、今回もバカバカしさは据え置きで内容（予算）はグレードアップって感じの作品になっております。
お話としては前作と完全に繋がっている感じなのですが、主人公の行く先々を『サメ入りの竜巻』という超レアな災害が襲うって、もはや英雄というよりも呪われてるんじゃないかと思うレベルな気がするのは自分だけですかね？（笑）
映画の中身に関しては、バカバカしいノリは相変わらずでテンポ良くお話が進んでいくので、とにかく観ていて退屈しないのは良い感じですね。
相変わらず空から降ってきたサメは、何故か狙いすましたみたいに人間に直撃しますし、地下鉄だろうがビルの中だろうが洪水と共にサメが出没して陸地に這い上がってまで人間に襲い掛かるというムチャクチャな凶暴っぷりが笑わせてくれます。
そしてなによりも今回で大幅にパワーアップしたのが『主人公の身体能力』。
襲ってくるサメを次々とバットやチェーンソーで撃退し、サメの背中を八艘飛びして川を渡り、空中でサメにロデオするというムチャクチャっぷりは最早『どこの超人だよ？』って感じ、明日にも「アベンジャーズ」から勧誘されそうなレベルです。
他のキャラクターもいちいち味があって面白いですし、片腕サイボーグ状態で戦うヒロインには爆笑してしまいましたよ。
とにかく『お馬鹿なノリ』のメーターが前作以上に振り切れてる感じで、いちいち演出がツボを押さえてて笑わせてくれたり無駄にカッコ良かったりで、終始ニヤニヤとさせてくれる内容なのは良い感じです。
終盤の展開も無駄に熱くて盛り上がりますし、『バカバカしい』けど『熱い展開』という『前作がウケた要素』をシッカリと理解して作られている感じなのは好感触。
ただ不満点を挙げるとしたら、前作に比べると「シャークネード」が本格的にやってくるのが非常に遅くて、終盤ぐらいまで「シャークネード」の見せ場が無いという事かなぁ？
お話的には最初から最後までパニックシーンの連続なのでテンポは良くて退屈はしないのですが、今回は前作に比べるとあんまりサメと関係の無いパニックシーンも多くて、それほど『サメが飛んでこない』んですよね。
前作はもっと序盤からバンバンとサメが飛んできてた気がするので、終盤辺りまであんまりサメが飛んでこないのはちょっとストレスが溜まりましたよ…
やはりせっかくタイトルが「シャークネード」なんだから、もっと主題のとおりにバンバンとサメを飛んで来させて欲しかったです。
やっぱりこのシリーズは『サメが飛んできて人間を襲う』というバカバカしいシチュエーションを楽しみにしてる人が多いと思うので、次回作があるならば是非ともそのへんは改善して欲しいものですよ…
（アサイラムは人気作は散々使いまわす会社なので、間違いなく続編もあると思うけど…）
あとまあ、これは仕方無い事なのかもしれませんが『初見のインパクト』が無くなってしまったので、前作に比べるとやはりちょっと衝撃度が弱くなってしまった部分があるって事かなぁ…
次回作があるとしたら、その辺をどうやって解決するかが課題になりそうな予感。
総評としましては、前作に比べるとちょっと不満点も無くはないものの、全体としては相変わらずバカバカしくて面白い『これぞＢ級パニック映画』って感じの作品でした。
まあ前作に比べると『サメ竜巻』の要素に関しては若干パワーダウンしてるものの、ハッチャケたお馬鹿要素に関してはパワーアップしてる部分も多いので、ちょっと物足りない部分はあるもののプラスマイナスゼロという感じかな？
ともあれ前作が好きだった人やお馬鹿なノリのパニック映画が好きな人とかなら、とりあえずは今回も観ておいて損は無い一本だとは思いますよ。
