NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「フォーガットン」(65点/サスペンス…だけど爆笑?)

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■■■「フォーガットン」■■■
(65点/サスペンス…だけど爆笑?)

 まず最初に…
 もし本作について、どんな映画なのか未だに全く知らないという人が居たら、このレビューもパッケージの解説も、一切の情報を読まずに本編を視聴する事をオススメします。

 多分、何も知らない状態で観た方が、良くも悪くもインパクト絶大だと思いますので……


 9歳のたった一人の息子を飛行機事故で失った母親のテリーは、悲しみのあまり心に深い傷を負い、精神科医のカウンセリングに通いながらも悲しみを癒しきれずに日々を過ごしていた。
 しかしそんなある日、彼女が亡き息子の部屋を訪れたところ、息子の写真が写っていた筈の思い出のアルバムからは全ての写真が無くなり、息子を撮ったホームビデオの映像も全て消えて無くなっているという事態に遭遇する。

 彼女は夫が勝手にアルバムを処分したものと思いその怒りをぶつけるが、夫とカウンセラーが言うには、彼女は生まれる筈だった子供を流産したショックから、居ないはずの息子の幻影を勝手に脳内に作り出しており、『飛行機事故も息子も本当は最初から存在しなかったのだ』と言う驚くべき話を聞かされる。

 しかし、どうしても息子の存在が幻影だったと信じられないテリーは、夫たちの言う事に疑いを抱き、独自に航空機事故の調査を始めるのだが…


 何と言いますかこの映画、ネタバレを全くせずに感想を書くことが不可能ですし、各所で散々ネタバレされててどんな映画なのかを既に知っている人も相当多いと思いますので、今回は多少ならずともネタバレを含んで感想を書かせていただきます。

 そんな訳で今回の感想は、既にこの映画を鑑賞した人ネタバレを気にしない人のみ読むようにして下さい。
 ちなみに私はある程度ネタバレを知ってる状態での鑑賞でしたが、ネタを知っててもそれなりに楽しめる作品ではあると思います。


 ストーリーの概要を見れば分かるとおり、最初はサイコサスペンスかな?と思うのですが…その実態は『何じゃコリャ!?』としか言いようが無いような設定の分類不能の摩訶不思議映画。

 主人公の女性は、数年前に息子を航空機の事故で失った事から心に深い傷を負っており、最近の事に関する記憶が曖昧になっている事からメンタルケアのカウンセリングに通っている。
 しかしある日を境に、息子の事を周囲の人間が唐突に忘れてしまい、事故そのものが『無かった事』のように振舞うようになった事から、事態を不審に思い真実を確かめる為に調査を始める…といったような内容なのですが…

 最初は主人公の女性が『元々存在しなかった息子の記憶』に対して妄想を抱いているのかも?といった感じのサイコサスペンス風の展開で、一見『マトモなサスペンス映画かな?』と思って観てると、中盤辺りから途端に雲行きが怪しくなってきます。

 少しずつ真実へと近づいていく彼女の周辺に、彼女の行動を阻止するように国家安全保障局』を名乗る、怪しげな黒服の連中が現れるようになり…。
 主人公はこの『国家安全保障局』の連中の追跡をかわしながら、何とか真実を知るであろう人物の元へ辿りつき真相を問い詰めるのですが、その瞬間に彼女が見た物とは…


 いやもう何と言うか、演出も脚本も俳優の演技も大真面目なのに、何でそんなオチなのか!?

 『意表をつく展開』ってのにも限度があります。
 あまりの意外な展開っぷりに、思わず素で爆笑してしまいましたよ!!

 ある意味「サイン」を観た時に匹敵するような衝撃的な映画でした。

 総評としましては、常識の範疇では割り切れないような理不尽映画です。
 面白いとか面白くないとかって範疇で測れる物では無い、人によってはマヂギレして怒り出す人とかも居そうなイキオイの作品ですが、ネタ映画が好きな人なら『とりあえず観ておけ!!』って感じの1本でしょう。

 特に、M・ナイト・シャマランとかの変なノリ映画が好きな人なら、是非とも観ておいて欲しい作品です。

 しかし、この映画は個人的には劇場で観ないで正解だったかも?
 もし劇場で観てたら、絶対に堪えきれずに爆笑して劇場中の注目の的になってたと思うので…