■■■「呪怨2~劇場版~」■■■
(70点:---)
有名ホラー映画女優である京子は、ある日婚約者とのドライブ中に交通事故に遭い、車を運転していた男性は意識不明の重態となり彼女自身は妊娠していた子供を流産してしまう。
事故から快復した彼女は、TVの特番の取材で某所にある幽霊屋敷を訪れるが、その後何故か流産していたはずの子供が何故か復活しており、更に取材に加わった人間が次々と変死をとげていくという怪現象に見舞われる。
果たして、彼女の身に何が起こったのか…
大層怖いという事で評判になった「呪怨~劇場版~」の続編に当たる、ジャパニーズホラームービー。
ちなみに、「呪怨~劇場版~」はOV版の「呪怨」のストーリーをベースとしたリメイク作品でしたが、「呪怨2~劇場版~」はOV版の「呪怨2」とは全く別の内容です。
OV版の「呪怨2」は正直言って酷い出来だったので、『あんなツマんない内容の映画なのかな?』と心配されている方はご安心下さい。
個人的には「呪怨~劇場版~」は、OV版の「呪怨」に比べると怖さもストーリーもイマイチの出来だったので続編の本作にも懐疑的だったのですが…
いやはやどうして、今作はストーリーもサスペンス仕立てで面白く、滲み出るような怖さも前作と比較しても遜色ない出来だし、前作で放置状態になっていた謎なんかも若干語られてて(でも、まだまだ分かり難いですが)、続編としては非常に良く出来た内容だと思います。
ただ、清水監督お得意の絵的な怖さに関しては、前作でネタが出尽くした感もあって、若干新味と迫力に欠けるかな?と感じたのが、少々残念なところでしょうか?
総評としましては、あらゆる意味で正当に進化を果たした、ホラー映画としては非常に模範的な続編と言える作品です。
前作が気に入った人ならば間違いなく観ておいて損は無いでしょうが、逆に前作を観てないと訳が分からない恐れがあるので、観る場合は最初に前作を観ておいた方が良いでしょう。
お薦めの鑑賞順序としては、
OV版の「呪怨」 → 「呪怨~劇場版~」 → 「呪怨2~劇場版~」かな?
あと個人的には今作の完成度の高さから、予算を(日本映画と比べると)無尽蔵に使えるハリウッド版「呪怨」への期待感が、ちょっと高まった感じです。
清水監督には、ジャパニーズホラーの真髄を極めて貰いたいところです。