NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デビルズ・アイランド」(45点/サスペンスホラー)

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■■■「デビルズ・アイランド」■■■
(45点/サスペンスホラー)

 カリフォルニア出身のサーファーのコリン達は、ある日、兄から『メキシコに物凄く良い波の来る穴場の海岸を見つけた』との連絡を受け、友人たちと共に一路「プント・アブリオボス」と呼ばれるその海岸を目指す。

 しかし海岸に到着した彼らの前には、先に到着していた筈の兄達の姿は無く車だけが不自然に放置されているのを発見する。

 最初は『買い物にでも出てるのだろう』と気軽に考えサーフィンを楽しんでいた彼らだったが…
 偶然撮影していたビデオカメラに怪しい人影が撮影されたり、全滅した集落や、おびただしい数の動物や人間の骨と思われるものが発見されるという不気味な事態が続発。

 やがて彼らは、この場所が地元民の間で『悪魔の岬』と呼ばれて誰も近づかない場所である事や、この周辺に伝わる『チャカル』と呼ばれる悪魔の伝説の存在を知る…



 サーファーたちがとある寂れた海岸で遭遇する恐怖を描いたサスペンスホラー映画。

 パッケージに書かれた『新感覚サーフィン・ホラー!』というあおり文句に、『いったいどんな映画なんだよ!?』と気になって借りてみたのですが…

 その実態は別に新感覚でもなんでもない、ごく普通のモンスターホラー映画でした。

 っていうか『サーフィン・ホラー』とか銘打っておきながら、サーフィンなんて序盤にほんの少し出てくるだけだし、そもそも「デビルズ・アイランド」とかってタイトルなのに、舞台が島じゃなくてただの海岸です。

 まあ、パッケージの内容と本編が違う事なんてB級映画では良くある事(特にアルバトロス映画あたり)なんですが、この映画はもはやパッケージのイラストも解説文も『実は別の作品と間違えて書いちゃったんじゃないか?』と思うぐらいに本編と別物なんですが…

 が、しかし…パッケージのイメージと本編の内容とが全く異なるからといって『映画の内容が全くツマんないか?』と言うと、意外とそうでも無くそこそこ楽しめる内容なのが本作のポイント。

 お話的には、オーソドックスな『サスペンス風味のモンスターホラー映画』といったノリなんですが、謎の提示の仕方やストーリーの引っ張り方がなかなかに秀逸で…

 『いったいこの場所には、どんな恐ろしい秘密があるんだろう?』と言った展開が気になって、結構マジメにストーリーに引き込まれてしまいました。

 残虐シーンとかは、画面真っ暗で何が起こってるのかサッパリ分からなかったり…とか、随所に『低予算映画だなぁ』というのを感じさせる部分も多いのですが、低予算である事を演出で比較的上手く誤魔化す事に成功しており、割と模範的な低予算ホラー映画と言えるでしょう。

 モンスターの正体も『なるほど、そう来たか』って感じで、ちょっとだけ意外性があってみたりと、全般的にそこそこ良い線を行ってると思いますが、オチが微妙に投げっぱなし風でイマイチだったので、ラストはもうちょっと上手くまとめて欲しかったなぁ…

 そこさえシッカリまとめられてれば、佳作のB級ホラーになったと思うのに…ちょっと残念!!


 総評としましては、何の期待もせずに借りてみた割にはそこそこ楽しめたB級ホラー映画でした。

 普通にB級ホラー好きならば『とりあえず観ても後悔はしないレベル』だと思いますので、強くオススメする程では無いながらも気が向いた場合はお好みで…って感じでしょう。

 逆に『新感覚サーフィン・ホラー!』って煽り文句とかパッケージの変なノリにだまされて、『ネタ映画』を期待してみるとちょっと肩透かしを食らうかも?
 割と正統派のB級モンスターホラーですので、「悪魔の毒々サーファー」とかみたいな変なノリの作品を期待してる場合はご注意を…