■■■「ギガンテス」■■■
(25点/モンスター)
アメリカ軍の秘密物資を搭載したトラックが、武装したテロ集団によって強奪される。
物資の奪還を命令されたデルタフォースのニック少佐は任務を遂行すべく現場へと向かうが、テロ集団は既に全滅しており彼ら自身も得体のしれない怪物の襲撃を受けて隊員の2名を失うこととなる。
任務に失敗し本部へと期間した彼らは命令を下した将軍へと事態の説明を求めるが、実は彼らの作戦目標は、軍の極秘の研究によって開発され『サソリとゴキブリと人間の遺伝子を持ち、高い知能を備えたうえに驚くべきスピードで巨大に成長する』という、とてつもない怪物だった。
改めて怪物の『捕獲』任務を命令された彼らは、軍の科学者や現地の応援チームと共に、この怪物の行方を追跡するが…
遺伝子操作で作られたモンスターと軍の特殊部隊との対決を描いた、いわゆるモンスターパニック映画。
オープニングで製作スタッフの中に、『微妙なB級ホラー』に名を連ねる事で有名な「ロジャー・コーマン」御大の名前を発見した時に、一瞬嫌な予感がしたのですが…
まあ、割と『予想どおり』な完成度の映画でした…もちろん、悪い意味で。
映画のジャンル的には、いわゆる『モンスター映画』に大別される本作ですが、内容的にはむしろ『怪獣映画』と言った方が良いようなノリの作品です。
何が『怪獣映画』っぽいかって、まず、この映画に登場する怪物なんですが『サソリとゴキブリと人間の遺伝子』を持ち、『高い知能』と『チタンの外骨格』を備えて、『高い再生能力』と『成長スピード』を持ち『10m近くに巨大化する』という、『完全無欠の怪物』っぷりなのに加えて…
本編の内容も、ひたすら『軍の特殊部隊が怪物を追いかけて戦闘を繰り返す』といっただけで、ストーリーの広がりも何もあったもんじゃ無いようなお話なので、ホントに内容の無い『モンスター対決映画』に終始してるんですよね。
まあ、モンスターとの対決シーンが面白ければ、それでも良いとは思うんですが…
どうにもこの対決シーンが、テンポが悪くてイマイチ面白味に欠ける。
何よりも『モンスターとの対決だけに焦点を絞った映画』の割に、『モンスターの出番が意外と少ないのはどういう了見だ!?』って感じです。
モンスターのデザインなんかは、かなり生理的に『嫌な感じ』のするデザインで個人的には結構カッコ良いと思いますし、CGの割には人間との絡みも多く非常にサクサク動いたりと、何かと良く出来てるんですが、いかんせん見せ場が少ないのが勿体無い。
ここまでCGが良く出来てるんだから、観せかた次第では結構面白い作品になったと思うので、とにかくその点が惜しい作品と言えるかな?
総評としましては、ぶっちゃけ『驚くほど中身が無い』上に『テンポが悪くて退屈』な映画なので、ハッキリ言って何処を取っても微妙な内容です。
モンスター大好きな人ならば、まあ『完成度の高いモンスターのCGを見るためだけに観る』ってのもアリかもしれませんが、いかんせんモンスターの出番があまり多く無いのがなぁ…
とりあえず『モンスター好き限定』の、気になる方はお好みで…って感じでしょうか?