NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「グリード」(20点/生物パニック)

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■■■「グリード」■■■
(20点/生物パニック)

 閑静なドイツの街・レーゲンスブルグで、ドナウ河に通じる下水道から腐敗臭がするという苦情が寄せられる。
 現場へと向かった警察はマンホールの中からシカの死体を発見し、事件性は無いとして捜査を打ち切るが、検死官のアンは死体から何か巨大な生物に食いちぎられた痕跡を発見する。

 死体の状況に疑問を持った彼女は爬虫類の専門家であるミッチという男性に協力を求め、一緒に下水道内の調査へと赴くが、下水道の中で全長6mの巨大なクロコダイルに遭遇。

 命からがら逃げ出して九死に一生を得た彼女は、巨大ワニの件を上司へと報告するが、ワニの存在を信じない上司からは全く取り合ってもらえないため、彼女たちは何とかして被害の拡大を防ごうと、独自に行動を開始するが…


 『ペットの密輸業者が誤って逃がした巨大ワニがドナウ河に潜伏し人間を襲う』という設定のドイツ製の生物パニックホラー。

 アルバトロスの配給映画って、パッケージと本編とか偉く違う事がありますが、まあ何といいますがコレもそのパターンですね…

 パッケージのイラストを観ると、10mぐらいあるような巨大ワニが大暴れしてる絵が描かれてますが、こんなものは本編では登場しません。
 (本編に登場するのは、せいぜいが6mの割と現実に存在するサイズのクロコダイル。)

 …っていうか、この映画そもそも『ワニが殆ど出てこない』んですよ。

 一応は巨大ワニがストーリーの中心にはなってるものの、とにかくワニの出番が少ない。
 襲われるのもせいぜいが2~3人で、しかも襲撃シーンは『イメージ映像』みたいな感じ…。

 じゃあ、他のシーンは何をやってるかというと…延々とホームコメディを見せられるみたいな始末で、ぶっちゃけると本作は『不器用な父親が娘と和解するまでの話』…以上、終了!! みたいな内容です。

 いやまあ、別にコメディでも良いんですよ…コメディタッチの生物パニック映画でも「エヴォリューション」とか「トレマーズ」とか、面白い作品は結構ありますから…
 でもね、この作品はコメディ部分がこれまたツマんないんですよ…

 流石に『生物パニック映画を観ようと思ったら出来の悪いコメディだった』上に『モンスターが全然登場しない』ってのは、いくら何でも具合が悪い。

 そもそも「グリード(貪欲)」なんて邦題を付けておきながら、本編通して人間が全然襲われないってのはどういう事よ!!
 これじゃ、「グリード」じゃなくてむしろ「ストイック」だよ…

 まあ、モンスターの登場が少ないのは予算の都合もあるんでしょうが、ソレにしても他の部分ももうちょっとどうにかならんかった物かと?


 総評としましては、ぶっちゃけ『誉める所が見当たらない、超絶微妙なホラー映画』というのが正直な所です。

 パッケージから「U.M.A. レイクプラシッド」みたいな感じの、『巨大ワニ大暴れ』な内容を期待してたのですが、肩透かしも良い所でしたよ。

 マトモな生物パニック映画を見たいと思ってる人は、正直言って観ない方が良いと思います。
 非常にどうでもいい映画でした…