NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

『オブリビオン(Xbox360版):ぶらりトカゲ男ひとり旅日記/その10』

オブリビオン(Xbox360版):ぶらりトカゲ男ひとり旅日記/その10』

■■■その10『クヴァッチ解放作戦』■■■

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 クヴァッチに現れた「オブリビオンゲート」を首尾よく閉鎖した俺様は、聖堂に閉じ込められていた『皇子』と無事に合流する事に成功した。

 皇子は、まだ自分が皇子だと言う実感が持てずに戸惑っているようだが、とまれコイツを『ブレイズ騎士団の団長』の所まで送り届ければ、とりあえずの俺の仕事は完了だ。

 『冒険の初期装備』を貰った見返りとしてはエラく大変な仕事だった気がするが…ブレイズ騎士団長殿には後で追加料金を請求してやろう。

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 聖堂で皇子と話をしていると、クヴァッチの警護隊長らしき男が俺に声をかけてきた。

 何でも、俺の腕前を見込んで『街に残った魔物を掃討して、クヴァッチを解放するのを手伝って欲しい』という事のようだ。

 『いやいや…殆どの魔物どもを倒したのは俺様じゃなくて、俺様の召還したゾンビ先生ですから、俺様はコレで失礼します。』

 …と本音を言いたい所だったが、それは何だかカッコ悪いのでグッとこらえる。

 そもそもこういう場合は、下手に魔物どもを生き残らせて、遺恨を残して後で闇討ちとかをされても気分が悪い。
 むしろ『殺る時は徹底的に殺った方が良い』というのは、様々な歴史が物語っている。

 せっかく警備隊長が協力してくれると言っているんだし、ここで敵を掃討しておくのもひいては自分の為だ。
 それに『敵の残党の勢力なんぞたかが知れているだろう』と言う甘い考えから気軽にOKしたのだが…

 後になって思えばコレが間違いだった。

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 警備隊長は掃討作戦の手順として、自分は本体として正面から突入を行なうので、俺には城門を開ける鍵を持っている部隊長と合流して『城内から城門を開けて欲しい』と言う。

 随分簡単に言うが、流石に1人ではキツい任務だ…と思っていたら、ウワサを聞いて駆けつけた帝国の騎士団員が3~4人付いてきてくれる事となったようだ。

 こんな危険な任務に皇子を連れて行く訳にもいかないので、皇子にはしばらく聖堂で待機してもらう事として、クヴァッチ奪還作戦にいざ出撃だ。

 (後になって考えれば、素直に皇子にも手伝ってもらうべきだったか?
  奴は『イベント必須キャラ』故に『不死身の肉体』を持っているのだから…)

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 外に出ると『炎の精霊』やら『頭突き恐竜』やら『火の玉を飛ばす小悪魔』やらの「オブリビオンゲート」の中でお馴染みだった魔物どもが、わらわらと出て来るわ出て来るわの大乱戦。

 敵の中に「ドレモラ」が居ないのが唯一の救いだが、それでもいかんせん多勢に無勢で、こちらの仲間の騎士どもは魔物の群れに袋叩きにされて少しづつ倒されていく。
 『数の暴力』とは、まさにこの事だ!!

 完全な消耗戦になりながらも、なんとか敵を殲滅しつつ城門を開ける装置の場所にたどり着いた頃には、とっくに仲間は全滅して生き残ったのは俺1人になっていた。

 やはり、頼りになるのは『自分の力』と『俺の召還するゾンビ』だけらしい…

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 さて、すぐに城門を空けようかと思ったが、城門の鉄格子の扉の向こうを観ると、魔物どもの中でも特に攻撃力が高く厄介な『頭突き恐竜』の大群がウロウロしているのが見える。

 対して、鉄格子の反対側にはクヴァッチの警護兵達が4~5名居て突入を待機している。

 先ほどまでの騎士団の闘いっぷりを見ていると、とてもじゃないがコイツらに勝てるとは思えないのだが…大丈夫なのだろうか?

 まあ、もしかしたら『コイツらは警備兵でも生え抜きの精鋭部隊なのかもしれない』と自分に言い聞かせて、とりあえず城門を解放してみたところ…

 血気盛んにときの声を上げながら城内に突入した警備兵達は、一瞬にして『頭突き恐竜』の群れに袋叩きにされて、5秒ぐらいでアッサリ全滅。

 その後、雪崩のように押し寄せてきた『頭突き恐竜』によって、俺様は天高く跳ね上げられて、言葉どおり『昇天』してしまった。

 って、掃討部隊が敵の残党に一瞬にして掃討されてどうするよ…
 ダメダメにも程があるぜ…

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 復活(ロード)した俺様は、鉄格子の向こうに見える敵どもをなんとか攻撃出来ないかと思い、弓矢を撃ったり色々と試しているうちに、『雷撃』の魔法が鉄格子を貫通して向こう側の敵に当たる事を発見。

 最弱の『雷撃』しか持って居なかった俺は、地道に10分ぐらいかけて鉄格子の向こうの攻撃が届く範囲の敵を殲滅し、その後に鉄格子を解放。

 残った少数の敵を殲滅して、無事に城内へと突入する事に成功した。

 まあ、それでも『少数の敵』相手にも警備兵どもは全滅していたんだが…

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 城内に潜入すると、警備隊長(コイツだけはイベント必須キャラで不死身なので途中で死んでも生き返る)が…

 『自分はこの場所を確保するので、城の奥に居る城主を探してきて欲しい』

 というような事を言い出した。

 OK、お前の言いたい事は分かった。
 だが、ここまでの敵は俺様が全て殲滅してきているので、後方の確保なんぞ必要ないのだが…

 しかし頭の固い警備隊長は、抗議しても俺様の言う事を聞いてくれそうに無いので、しぶしぶ奥の部屋へと進む事とする。

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 城内では外のような『数の暴力』には曝されなかったが、更にヤバい魔物どもが潜んでいた。

 特にヤバいのが「デイドロス」と呼ばれる、火の玉を吐く巨大なドラゴンのような魔物だ。

 コイツの攻撃をマトモに食らうと、今の俺様では一撃で瀕死の重症を負わされてしまう上に、そのデカい図体の見た目のとおりに耐久力も生半可な物ではない。

 俺様の切り札の『ゾンビ先生』も、召還したと同時に一撃で殴り殺されてしまうため全く役に立たず、遠距離からチクチク攻撃しようにも、奴の方も火の玉を飛ばして反撃してきたり(しかもコレが猛烈に痛い)と、どうにも手に負えない。

 『流石にコレは手詰まりか?』と俺様も半ば諦めかけたところ…

 なんと、この怪物は『デカすぎてドアを通れない』という、まるで「ロボコップ」の二足歩行メカ(ED209)のようなマヌケな弱点を持っている事を発見。

 『剣で一回斬りつけてから隣の部屋へ撤退』という、まさに『一撃離脱』の戦法で無事に撃破する事に成功した。

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 かくして城に残った魔物どもを残らず殲滅した俺様は、なんとか城主の元へと辿りつくが、流石に救出が遅きに失したのか、残念ながら城主は既に息絶えた後だった。

 まあ城主がどんなタフガイだったとしても、あの敵の猛攻の中で生き残るのは無理な相談だと思うので、もはや致し方あるまい…

 城主が死んでいた事を警備隊長に伝えると、警備隊長は『我々は遅すぎたのか…』とガックリと肩を落とす。

 まあ、確かに『敵を倒す度に1時間休憩』とかやってたのは悪かったとは思うが、俺様も自分の命が大事だったのだ…多少は大目にみてくれ。

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 とまれ、これにてクヴァッチの街は無事に魔物の手から解放され、警備隊長からの『感謝の言葉』と『謝礼のアイテム』(軽装歩兵用の魔法防具だ、これは使える)を受け取った。

 まあ、たまには他人から感謝されるのも悪くは無いもんだ。

 魔物の殲滅により、ひとまず『皇子の身柄は安全』と判断した俺は、皇子をブレイズ騎士団の団長の元へ送り届けるのは先送りし…

 「オブリビオンゲート」内部で拾った上等な武器やアイテムを換金して、当初の目的であった『自宅の購入』を果たすべく、再び西の果ての街を目指すのだった。

                    (その11に続く…?)