NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「プリズン」(30点/オカルトホラー)

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■■■「プリズン」■■■
(30点/オカルトホラー)

 過去から謎の殺人事件が頻発しつづける『呪われた土地』に建設されたブラックゲート刑務所。
 南棟は50年前に火災によって閉鎖され、今は廃墟と化している。

 この刑務所の看守の謎の自殺の捜査を担当する事になった刑事のマイケルは、刑務所内で囚人の原因不明の自殺が頻発している事と、自殺者が廃墟となった南棟へと近寄った者に限られている事をを知り、50年前の刑務所長が殺害された事件が本件に関係しているのでは無いかと疑いを抱き始める。

 ストリート・オブ・ファイヤー」のマイケル・パレ主演による、刑務所の廃墟を舞台とした幽霊屋敷ものオカルトホラー映画


 何と言いますか、なんとも微妙な感じの作品ですな。

 全体的に結構頑張ってて、予算もそれなりにかかってるように見えるのですが…

 特撮はそこそこレベルが高いものの、『映像の中途半端なリアルさ』が逆に違和感を増してる感じだし、演出も『ショッカー演出』を狙ってるのでしょうが、何か『全く驚けない』演出の連発で、とにかく盛り上がらない作品です。

 何よりも足を引っ張っているのがストーリーに関してで、物語の序盤の『謎の提示』のシーンが割と長めで『ちょっと冗長だけど、どう展開させるのかな?』とか思って観ていたら、中盤で主人公が唐突に過去の幻覚を見て『伏線で貼られた謎が5分ぐらいで全て解決してしまう』というご都合主義的な超展開。

 その後は、ひたすら廃墟で幽霊と追っかけっこをするだけ(しかも、コレがイマイチ盛り上がらない)で、ラストも自己完結的な『ハァ?』って感じの終わり方…

 タイトルの最初で『本作は史実に着想を得たフィクションです』みたいな但し書きが入るのですが、『いったい、どんな史実に基づいてるんだよ?』って感じですよ。

 脚本と演出以外の総合的な部分は悪く無いので、もう少し演出や見せ方が上手ければそれなりに楽しめる映画になったんじゃ無いかと思うのですが、この完成度では『予算とマイケル・パレの無駄遣い』としか言いようがありません。


 総評としましては、まさに『見てくれは悪く無いんだけど脚本で台無し』って感じの良い例だと言えるでしょう。

 あまりに唐突な超展開が多すぎるのが癌な気がするので、もうちょっと何とかならなかったのかなぁ…ってのが正直な印象かなぁ?

 アルバトロス映画の配給映画なので『予告編だけは凄く面白そうだった』んですが、久々に『やられたな』って感じでしたよ…