■■■「エド・ゲイン」■■■
(40点/サイコスリラー)
1957年のウィスコンシン州のプレーンフィールドの街外れで、保安官助手のボビーはパトロール中に国道の途中で大量の血痕と弾痕の残された無人の車を発見する。
警察は殺人事件の可能性を考えて調査を開始するが、行方不明者は1人、また1人と増えて行き、遂には彼の母親や恋人までが行方不明となってしまう。
やがて近隣の住民の1人が、町外れの農場で暮らすエド・ゲインが車のトランクに女性を積んで走っていたという情報が寄せられ…
アメリカを震撼させた連続殺人鬼であるエド・ゲインを題材とした、実話に基づくサスペンスホラー映画。
ホラーファンなら知らない人は居ないであろう、「悪魔のいけにえ」(テキサス・チェーンソー)の元ネタとなった連続殺人鬼のお話ですね。
エド・ゲイン役を演じるのは、「13日の金曜日」シリーズのジェイソン役で有名なケイン・ホッダー。(2代目ジェイソンだっけ?)
って言っても、お馴染みの様にジェイソンは殆ど常時ホッケーマスクを付けてるので、素顔で登場されてもあまり良く分かりません。(笑)
…で、肝心の本編の方はというと、なんと言うか何とも中途半端な内容の映画ですねぇ。
序盤のタイトルバックの映像や小道具の演出は良い感じなのですが、良いのはホントにソコだけで本編の方が方向性がどうにも微妙。
エド・ゲインの異常性を描きたいのか、主人公の保安官助手を中心としたサスペンスが描きたいのか、スラッシャーホラーを描きたいのか、何だかどうにもハッキリしません。
残虐描写はあるけれどスラッシャーホラーとしては全く物足りない内容だし、エド・ゲインの異常性を描きたいのだとしたら心理の掘り下げ方が足りないし、主人公とヒロインのラブシーンとか余分なだけだし、サスペンスとして描きたいのなら主人公が影が薄すぎるし…
なんか、『サスペンス風味の映画にオマケで残虐シーンをちょっとくっ付けてみました』みたいな感じで、どっちの方向にも物足りなく印象に残らない映画になってしまった感じかなぁ?
ケイン・ホッダーも演技は下手では無いのですが、素顔を見ると『人の良さそうなおじさん』といった感じなので、サイコキラーって意味ではちょっとミスキャストかも?
まあ確かに体格とかはゴッツイので、無言での迫力はあるのですが…
総評としましては、何か『コレといって見所が無い感じのなんとも微妙な作品』です。
全体としての完成度はソレほど酷くは無いのですが、サスペンスとしてもホラーとしてもどうにも『どっち付かずで何か盛り上がりに欠ける』のが問題のような気がするので、もうちょっと方向性をシッカリさせたら良かったかも?
あまりオススメするようなポイントもありませんが、もし『ジェイソンの中の人ってこんな感じなんだ』ってのを観てみたいという方ならどうぞ…って感じでしょうか?