NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「バイオソルジャー」(40点/アクション)

イメージ 1

■■■「バイオソルジャー」■■■
(40点/アクション)

 ロシアの特務隊に所属するメンバーの6人は、とある任務での上層部との意見の対立から軍隊を離隊する事となる。

 しかし5年後のある日、唐突に元隊長のグッドウィンが彼らの元に訪れ、軍に戻って仕事をする事を持ちかけてくる。

 その内容とは、ロシア国防省で極秘裏に細菌兵器の研究を行っていた秘密研究所が、2日前から音信不通となり『謎の通信』を発しつづけているので、その原因を調査して欲しいというものだった。

 軍隊を離隊して以降の仕事がうまく行っていなかった彼らは、隊長の要望を受けてこれを引き受ける事とするが、その研究所では予想だにしない恐るべき事態が待ち受けていたのだった。


 生物兵器研究施設でのバイオハザード(生物学的汚染)を題材としたロシア製のアクション映画です。

 『ウィルスの漏洩した研究所に特殊部隊が侵入』という設定からして、『映画版の「バイオハザード」みたいなお話なのかな?』と思っていたのですが、別にゾンビとかそういうのはあまり出てこないです。(まあ、一瞬だけソレっぽい感染者が出てきますが…)

 じゃあ、何が「バイオソルジャー」なのかと言うと、研究所内でウィルス感染した特殊部隊員達が、絶望的状況において『自殺をするよりは仲間同士で殺しあおう』という結論に達して、まさに命懸けのデスマッチを繰り広げるという…そんな感じのお話。

 本編の長さが2時間強もある割には、ストーリーはぶっちゃけ『有って無いも同然』といったレベル。

 最初に特殊部隊員のメンバが揃うまでに無意味に前振りが40分もありますが、ハッキリ言って殆ど意味は無いので、手っ取り早くアクションシーンを楽しみたい人は早送りしてしまっても問題ないかも?

 前半の60分が妙にダラダラとした展開なのに対して、後半の60分は『特殊部隊のメンバー同士がひたすら死闘を繰り返すだけ』という、これまた極端な構成です。

 ただ、このメンバー同士の対決のシーンがとにかくカッコ良い。

 ガン=カタばりの超至近距離での銃撃戦とかド派手で燃えますし、コマンドサンボによる格闘戦なんかも非常にカッコ良く仕上がっており、存外にアクションシーンの完成度が高いです。

 銃器のチョイスやリアルな描写もなかなかツボを付いており、アクション映画好きにはソレだけでも見る価値アリ。

 ぶっちゃけて言うと、本作は『アクションシーン』を観るためだけの映画と言っても過言では無いでしょう。(実際、本編の1時間ぐらいは『戦ってるだけ』ですしね。)

 監督が音楽のプロモーションビデオやらを撮るのが本業の監督らしくて、小気味良くセンスの良いカット割りや、スタイリッシュな演出やらが随所に盛り込まれているのもそれなりに見所かな?


 総評としましては、ホントに『アクションシーン以外の見所が全く無い』というような感じの、極めて内容の薄いアクション映画です。

 『アクション映画では、質の高いアクションシーンさえ見られればそれで満足』というタイプの人ならば、それなりに楽しめると思いますが、マトモなストーリーの映画を観たいという人は観ないで良い作品だと言えるでしょう。

 ヴァン=ダムの昔の主演映画とかが好きで、『とりあえず派手なアクションを観て、燃えてみたい』という人には、それなりにオススメ出来る一本だと言えるかなぁ?
 個人的には、ヴァン=ダムの「サイボーグ」とか好きだった人なので割と楽しめました。