NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ホットファズ ~俺たちスーパーポリスメン!~」(65点/コメディアクション:結構オススメ)

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■■■「ホットファズ ~俺たちスーパーポリスメン!~」■■■
(65点/コメディアクション:結構オススメ)

 ロンドン警視庁のニコラス・エンジェル巡査は、天才的な有能さのせいで上司や同僚から煙たがられて、サンドフォードというド田舎の村へと左遷されてしまう。

 赴任先の田舎町でも、そのマジメ過ぎる性格のせいで空回りするエンジェルだったが、そんなとき、平穏なはずの村であからさまに不審な『死亡事故』が連続で発生。

 エンジェルは事故が何者かの手による連続殺人であると主張し、捜査に張り切るが、村人や警察の仲間は揃って事件を『単なる事故』として片付けようとし、マジメに捜査しようとしない…

 やがてエンジェルは同僚たちの態度に疑問を抱くようになるが、果たしてこの閑静な村に隠された秘密とは?


 ショーン・オブ・ザ・デッド」のエドガー・ライト監督による、警察を舞台としたコメディアクション映画。

 タイトルだけ見ると、ポリスアカデミー」みたいな感じの『お馬鹿コメディ』を連想しますが、あそこまでコメディ色の強い内容ではなく、どっちかって言うとブラックなネタの多いユーモア作品と言った感じですね。

 ストーリーや展開は結構マジメなのですが、マジメなシーンの合間におバカなシチュエーションとかブラックなネタとかが仕込まれるという「ショーン~~」と同じようなノリですが、あれほどストーリーが荒唐無稽ではないので、アレよりもややマジメ路線寄りの印象。

 お話そのものも、普通に刑事ドラマとしても定石を押さえた上手い作りで、『堅物過ぎる主人公』と『ボンクラな田舎町の青年警官』の2人が、お互いに感化されあって相手の良い部分を吸収しながら成長していくというプロットは、お約束ながらも面白いです。

 映像的な演出は相変わらずなかなかカッコ良くて、「ショーン~~」の時よりもかなりこなれた印象で、特に本作の最大の見所であるラストシーンの『ド派手な銃撃戦』バカバカしいんだけど無駄なまでにカッコ良くてメチャクチャ盛り上がります。

 『コメディ映画なのに、こんなに盛り上がって良いのか?』と言いたくなるような無意味にド派手な演出に監督のノリノリっぷりが窺い知れて、なかなかに良い味を出しておりますねぇ。
 いやマジにこのラストシーンの無意味な派手さとカッコ良さは、デスペラード」とかのお馬鹿アクション映画が好きなら一見の価値アリですよ。

 ただ本作はコメディとしては非常に下らなくて面白いんですが、やっぱちょっと『イギリス的なセンス』というか独特のノリがあって、『え、ここでネタ仕込むの?』とか『だったら終始マジメにやれよ』とツッコミたくなる部分とかもあったりして、その辺はちょっと人を選ぶかも?

 あと元々がホラー映画の監督さんだけあって、無意味に過激なシーンとか残酷な描写が若干含まれるので、そういうのが苦手な人は要注意かな…


 総評としましては、コメディ映画としてもアクション映画としても『普通に良く出来た良作』であると思います。

 『ブラックなコメディ』や『お馬鹿なアクション映画』が好きな人ならば、ごく普通に観ておいて損は無い作品と言えるでしょう。

 ショーン・オブ・ザ・デッドとは方向性が少々違う感じの作品ではありますが、ノリやテイストに通じる部分も多いので、「ショーン~~」が好きだった人も一見の価値アリかな?

 でも、こんな『コメディ路線全開』みたいなタイトルを付けるような内容では無いと思うので、ちょっとこのタイトルには疑問だなぁ?
 コレじゃ、普通のコメディ映画やバカ映画と勘違いして借りてしまう人が多そうだ…