■■■「モンスターズハンター」■■■
(50点/モンスター)
幼少の頃に『謎の怪物』によって家族を殺されたトラウマのせいで、キレると抑えがきかない性格になったジャックは、夜間学校で暴力沙汰ばかり起こす問題児として知られていた。
配管工として働くかたわらで、自分の『暴力的な性癖』を直す為にカウンセリングに通う彼だったが、ある日、学校の化学教師の自宅に配管修理に立ち寄ったところ、裏庭で奇妙な霧が発生し、その夜から化学教師の様子がどこかおかしくなった事に気づく。
そして、ある日の授業中に化学教師は、突然『触手の生えたモンスター』へと変身してクラスメイトを次々と襲い始め…
過去に怪物に家族を殺された若者が『不幸な過去』を清算する為にモンスター退治へとハマっていくという、冒険映画的な印象の強いモンスターホラー映画。
なんとなく、カプコンの超人気RPGと似たようなタイトルですが、無論ながら某ゲームとは全く関係がありません。
映画の内容の方は、『特殊メイク』とか『着ぐるみ』とかのモンスターが登場する、何というか『昔懐かしい感じ』の印象のモンスター映画ですね。
映画そのものは割とお金がかかってそうな感じなのに、何故か80年代風の映画テイストの漂う内容です。
モンスターも、今時なら「仮面ライダー」とかに登場しそうなレベルの特撮ですし…
お話のほうは学園コメディ風の展開で、ホラーコメディの路線を狙っているのではないかと思われますが、『笑わせたいのか何なのか良く分からないシーン』が多くて、どうにも中途半端な印象です。
タイトルにもあるように、主人公とモンスターとの対決が物語りのメインとなる訳ですが、モンスターの登場までが90分弱の映画で60分もモンスターが登場しないのは引っ張りすぎ…
何気に『モンスターに変身する化学教師』役にロバート・イングランドが出演していたりと、なかなか配役は豪華で、ロバート・イングランドも良い演技をしているのですが、流石に序盤が冗長すぎて飽きてしまいましたよ。
モンスターが登場してからの展開はなかなか面白くて、アクションシーンも主人公がモンスターを『力任せにブン殴るだけ』なんですが、逆にコレはコレで良い味を出してたりします。
終盤は、非常にテンポも良くてカタルシスの溢れる展開で面白いのですが、やっぱ序盤の『モンスターが登場するまで』が長すぎですね…
せめて学園パートが、もっとメリハリの利いたコメディになってるか、中盤にモンスターが登場して見せ場となるシーンでもあれば、もっと面白い作品になったと思うので、その辺のバランスをもうちょっと考えて欲しかったかなぁ?
総評としましては、お話が盛り上がってからの展開はソコソコ面白いのですが、それ以外の部分に関しては『うーん?』って感じの作品ですね。
そこまでツマんなくは無いんだけど、『モンスター映画好きが敢えて観るほどの作品か?』と言われると、ちょっと微妙な印象です。
序盤のダルいのさえ我慢すれば何とかなるので、いっそ『序盤を倍速再生で観る』ぐらいのつもりならば、まあ『止めはしませんのでお好みで…』って所でしょう。