NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ゾーン・オブ・ザ・デッド」(55点/モンスター)

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■■■「ゾーン・オブ・ザ・デッド」■■■
(55点/モンスター)

 引退を間近に控えたインターポールの捜査官であるレイエスは、新任捜査官であるミリアスとともに、囚人をロンドンまで護送するという任務に当たっていた。

 しかし、護送車がセルビアベオグラードを通過しようとした際に、唐突に現れた『生ける屍』としか思えない怪物の衝撃を受けた彼らは、護送車をパンクさせて移動の手段を失ってしまう。

 路上でゾンビたちの群れに包囲されつつも、なんとか救援を求める為に地元の警察署へと逃げ込んだ彼らだったが、警察署の中で遭遇した科学者から『化学兵器を積んだ貨物列車から漏れ出した毒ガスによって、この街の住民がゾンビと化してしまっている』という、恐るべき事実を知らされるのだった…


 化学兵器の流出によって住民がゾンビ化した街から取り残された人々が脱出を図るという、欧州製のモンスターホラー映画。

 元祖「ゾンビ」にも出演していたケン・フォリーが主演のゾンビ映画という事ですが、内容的には非常にオーソドックスなタイプのゾンビ映画ですね。

 『ゾンビが溢れ買える街に取り残された人達が、警察署に立てこもってゾンビと戦いつつ街からの脱出を図る』という、ゾンビ物としては物凄くオーソドックスなシチュエーションですが、目新しさは無いものの総じて悪くないレベルの完成度の作品だと思います。

 ゾンビのメイクや特撮もそこそこのレベルですし、大量のゾンビを相手に大立ち回りを行うシーンやらの見せ場もキチンと押さえており、アクションシーンもそこそこ見応えのある内容ですし、主人公達のキャラクターも描き込みなんかも良く出来ています。

 お話そのものも、序盤からそれなりに見せ場を持ってきてて盛り上げようとしているのですが、中盤に殆ど襲撃シーンとかが無くて延々と会話劇だけでお話が進むのは、ちょっと冗長で退屈だったかも?

 特に、登場人物の会話の内容が妙に『電波入ってるような発言』が多くて、『何でそういう結論になるの?』っていう理不尽なノリが多かったのは、個人的にはちょっと気になりました。
 (ゾンビの出現を予知してたっぽい武闘派のお兄ちゃんは、いったい何者だったのかと…)

 でも、終盤のバトルシーンは非常に盛り上がってなかなか面白かったので、中盤でももう少し見せ場があってもう少し退屈しないような作りになってれば…と思うと、その辺は惜しいところですね。

 また全体的にオーソドックス過ぎて、作品としての個性に欠ける部分は感じられたので、もう少し本作ならではのオリジナリティは欲しかったかな?

 欧州系のスプラッタホラーにしては、ちょっと大人しすぎる印象があったのが個人的には残念な所でしたよ…


 総評としましては、コレといった目新しさは無いもののゾンビ映画が好きならば割と普通に楽しめるレベルの一本』ではあると思います。

 全体的に特撮も見せ場もそこそこのレベルのは達しており、過剰な期待をしなければ『ごく普通に楽しめる作品』だと思いますので、その手のジャンルが好きならば観ておいても損は無い作品ではあるでしょう。

 ゾンビものの作品は最近はハズレが多いので、スカを引いた後の口直しに観るには丁度良いレベルの作品かもしれませんね。