NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デス・ラビリンス」(30点/サスペンス)

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■■■「デス・ラビリンス」■■■
(30点/サスペンス)

 ハリウッドで行われるTVショーのオーディションにやってきたデイヴィッドらの9人の男女は、案内役の老人にライトバンに乗せられたうえで催眠ガスによって眠らされて、砂漠の真ん中にある古びた巨大な撮影スタジオへと案内される。

 彼らは『スポットライト』というタイトルの不気味な番組に参加させられる事となるが、その番組のルールとは、スタジオ内に設置された殺人迷宮を『処刑人』の攻撃を逃れながら突破し、1番最初にゴールまでたどりつけば100万ドルの報酬が得られるが、それ以外の参加者には死がもたらされるというものだった。

 馬鹿げたゲームへの参加を拒否しようとした彼らだったが、『処刑人』によって追い立てられて否応無しにゲームへの参加を強制され…



 謎の人物に拉致された俳優の卵たちが『死の迷宮』で行われる殺人ゲームに参加させられるという、サスペンスホラー映画。

 うーん、低予算で『殺人ゲーム』を題材とした映画を作ってみたかった…っていう
方向性は分かりますし作品のコンセプトも良く分かるのですが、コレはちょっと厳しい作品かなぁ…

 観てて何が辛いって、とにかく見るからに『低予算』ってのが丸出しなところですね。

 『殺人迷宮』と言いながら、単に『撮影用のスタジオ』のバックヤードを、特に飾り付けもせずに使ってるだけ迷宮でも何でも無いですし、仕掛けられたトラップも『ショボいCGで描かれたレーザー』とか『火を噴き出すだけのドラム缶』とか『しゃがんだだけで回避出来そうな壁から飛び出すスパイク』とか、『いや、それじゃ死ねんだろう?』って言うような酷いトラップが多い。
 (まあ、『セントリーガン(自動機銃)』とか『巨大なゴミ粉砕機』とか、マトモなトラップも少しはありますが…)

 更に全体的なセンスも驚くほど古臭くて、参加者を追跡する『処刑人』『殺人ピエロ』はともかく『弓と槍で武装したアマゾス』とか『ターザンみたいな格好をした野生児』とか、いったい何十年前のセンスなのかと…

 ストーリーに関しても、物凄く見え見えの展開かと思いきや全く脈絡の無いどんでん返しがあったりと構成自体が酷いですし、ハッキリ言って何処を誉めたら良いのか分からないようなレベル。

 ただ唯一の救いなのは、基本的にツマんないのですが『ツッコミをするためのネタ映画』として見るならば、許せるレベルだという事でしょうか?
 (主人公の元カノの『強引なタイトル解釈』とか『事件の黒幕の正体』とか、唐突すぎてちょっと笑ってしまいました。)

 チープですが『観るに耐えないほど酷い』って部分は無いですし、友人とかと一緒に笑いながら観る分にはそこそこ楽しめると思うので、もしTV放映とかされたら観てみるのも一興ではないかと…


 総評としましては、何と言いますか誉めるべき要素が見事なまでに思いつかないという、『普通にツマんない映画』って感じです。

 内容も絶望的に酷い訳ではないですが『観る価値のあるレベルには達して無い』ってのが正直なところですし…
 ただ、内容はさておいて『笑う為だけに観る』ってノリならばアリだと思う作品ですので、ツッコミ大好きな人ならばネタの為に観るってのは手かもしれません。

 もし、木曜洋画劇場』なりで秀逸な予告付きで放映されたり、ニコニコ動画とかにアップされて面白いコメントが付けば、逆の意味で人気が出るような作品かもしれませんよ。(笑)