NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ドローン・ヴァイルス」(50点/サスペンス)

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■■■「ドローン・ヴァイルス」■■■
(50点/サスペンス)

 ガンで苦しむ幼い娘を持つステファンは、ある日、娘に最新型のMRI(磁気共鳴画像装置)での精密検査を受けさせる事となるが、その検査のの最中に娘が唐突に発作を起こして死亡するという事故が発生する。

 病院側は事故と検査との関連性を否定するが、新型のMRIに事故の原因があるのではないかという疑いを抱いた彼は、真相を究明するために病院へと侵入し密かに調査を開始するが…


 新型のMRI(磁気共鳴画像装置)で発生した死亡事故とその秘密をめぐる真相を描いた、医療サスペンス映画。

 パッケージだけ見ると何となくSFっぽい印象も受ける作品ですが、いわゆる大病院を舞台とした医療サスペンス映画ですね。

 『医療もの』というとサスペンスの世界では常連とも言えるジャンルですが、医療の世界では利権をめぐって大金が動いたり、医療事故の隠蔽があったりと黒い噂の絶えない業界ですので何かとネタにされる事が多いですが、本作もまあそういう類の作品って感じです。

 ストーリーとしては単純に利権絡みのお話かと思いきや、コンピューターウイルスの話が出てきたり、事件の真相を知る人間が脅迫されたり命を狙われたり…と、ストーリー展開がバリエーションに富んでおり、退屈させない作りになっているのは面白いですね。

 お話の伏線の張り方とかもなかなか上手くて作品のテンポも非常に良いので、エンターテイメントとしてはなかなか良く出来ているんじゃないかと思います。

 ただ純粋にサスペンスとして見ると…まず作品の設定として、そもそもMRIの出力をいじった程度で人を殺す事が可能なのか?』という点が疑問だったり、ストーリーにしても、『たまたま犯人の思惑通りに事件が進展しただけで、実は犯人は物凄く行き当たりばったりなんじゃないか?』とか、冷静に考えると突っ込みどころ満載なのは辛いところ。

 ラストの展開にしても意外と言えば意外で面白いんですが、衝撃の結末っぽいオチに持ってくる『証拠』としてはちょっと弱すぎる気がしたのは自分だけですかね?


 総評としましては、そこそこ面白いとは思うんだけど強く推すほどの部分も無いという、『佳作まで後一歩といったレベルのサスペンス映画』って感じですかね?

 総じて良く出来ては居るんですが、そこまでハラハラもしないし衝撃的でも無いという感じで、なんとなく『良く出来たTV向けの2時間ものサスペンスドラマ』って感じの作品です。
 (まあ、実際に海外では『TV映画』として公開された作品っぽいですけど。)

 いわゆる『サスペンス劇場』的なノリが好きならば、そこそこ楽しめる作品だと思いますので、そういうノリが好きならば観ておいても損は無いと思いますが…
 どっちかというとWOWOWとかスカパーとかで放映されたタイミングで観るのが適している作品』ってのが正直な感想かなぁ…