NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ザ・トーナメント」(65点/アクション:結構オススメ)

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■■■「ザ・トーナメント」■■■
(65点/アクション:結構オススメ)

 イギリスのミドルスブラという街で、7年に一度の世界中から何十人もの殺し屋を集めて殺し合いを行わせ『世界最強の殺し屋』を決めるという、裏社会の殺人競技会である『トーナメント』が開催される事となる

 その戦いの様子は街中に仕掛けられた監視カメラの映像を通して中継され、参加者たちは身体に爆弾つきの発信機を取り付けられて、『24時間以内に決着が付かない場合は参加者の全員が爆弾によって殺されてしまう』という過酷な内容のものだった

 ふとした手違いから殺し屋と間違えられて『トーナメント』に参加する事となってしまった神父のマカボイは、殺し屋に殺されそうになったところを、東洋人のライライという女の殺し屋に命を救われるが…



 7年に一度行われる『殺し屋どうしの殺人競技会』に手違いから参加する事となった神父と女殺し屋のサバイバルを描いた、バイオレンスアクション映画。

 簡単に映画の内容を言ってしまうなら、90分間『殺し屋どうしがひたすら激しいバトルを繰り広げる』という、ただそれだけのお話ですね。

 映画にストーリー性を持たせるために、裏社会とは無関係の神父がトーナメントに巻き込まれる事となったりする訳ですが、『他の参加者が体から取り出した発信機を誤って飲み込んでしまう』って言う、いくらなんでも無理のある設定はご愛嬌と言った感じ。
 (発信機のサイズが小型のライフル弾ぐらいあるのに、そんなもん『うっかり』でも飲み込めないだろ(笑))

 お話としては、『なんとかして発信機を体から取り出して生き延びようとする主人公』と、『そんな事はお構い無しに激しいバトルを繰り広げる殺し屋たち』といった感じでストーリーが進んでいく訳ですが、まあとにかくひたすらバトル、バトル、バトルの連続といった感じの展開。

 ひたすらド派手でバリエーションの豊富な戦闘シーンが繰り返され、戦闘シーンもナイフ、拳銃をはじめとして、スナイパーライフルや手りゅう弾、ロケットランチャーといった色んな獲物を使う殺し屋が登場。

 更に、格闘シーンとかアクションシーンも有り得ないレベルの『超人バトル』的な展開だったり、カーチェイスとかの見た目の派手なアクションシーンとかも盛り込まれているので、頭を空っぽにしてアクションを観ているだけでもなかなか楽しませてくれます。

 殺し屋たちも無機質に殺しあうだけじゃなくて、自分の家族を殺した他の殺し屋に復讐するためにトーナメントに参加した者や、殺人を楽しみ民間人も平気で巻き込むサイコ野郎、殺しの世界から足を洗うために賞金目当てで参加したもの…といった感じにキャラクターが良く立っていて、ひたすら『アクションシーンの連続』だけの映画ながらも、それなりにドラマを感じさせる作りになっているのもなかなか上手い。

 …と言っても、まあ所詮はストーリーはオマケみたいなものなので、先の展開とかも割と読めてしまいますし、そっち方面に期待する程の深いドラマとかは無いですけどね。

 あと『30人以上の殺し屋が殺しあいを行う』というのがウリになっているものの、ハイライトシーンで『殺されるだけ』の殺し屋も多数居たりするので、お話の前振りの割には少し物足りなさを感じたのも残念なところかな?

 構成に関しても、殺し屋の人数が減ってきてからの終盤の展開が少し冗長なので、どうせなら終盤はもっと『突き抜けたバカバカしさ』みたいな物を感じさせる展開を見せて欲しかったですよ。

 また、派手な設定と派手な展開の割には微妙に『低予算っぽさ』を感じさせる部分が散見されたりするのは、まあB級映画だから仕方ないところなのでしょうが、やはり少し残念な部分ではあったかな?


 総評としましては、いかにも一発ネタ的な企画から入った感じの『バカバカしい映画』なのですが、単純に『頭を空っぽにして楽しむにはなかなか良い感じの作品』だと思います。

 ストーリーもクソも無いような映画ではありますが、設定である『30人以上の殺し屋が繰り広げる超人バトル』というのに魅力を感じるならば、とりあえず観ておいて損は無い作品では無いかと…

 とにかく派手でテンポの良い作品を求めているのであれば普通に楽しめる感じの映画ですので、『頭の悪い感じのアクション映画』が観たいのであれば割とオススメの一本ですよ。