NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「人狼村 史上最悪の田舎」(60点/モンスター)

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■■■「人狼村 史上最悪の田舎」■■■
(60点/モンスター)

 小説家のトマスは叔父である村長に歓迎式典に招待された事から、生まれ故郷であるスペインのアルガ村を訪れる事となる。

 田舎の環境で新作の執筆を開始しようとする彼だったが、式典の当日に唐突に担当編集者のマリオと共に村人たちに拘束され拉致されてしまう。

 幼い頃に『怪物が棲んでいる』と聞かされた倉庫の地下室に閉じ込められた彼は、その場所で狼男らしき怪物に遭遇。

 旧友のカリストの助けでなんとか危機を脱するが、そこで旧友から彼は実は『100年前に一族にかけられた呪い』を解くために生贄として呼びつけられたという恐るべき事実を知らされるのだった…



 狼男伝説のある田舎町で、とある陰謀に巻き込まれた作家の男性をめぐる驚くべきトラブルを描いた、スペイン製のモンスターホラー映画。

 まあタイトルから見て予想できるとおりに、コメディ色の強めなアクションホラー映画って感じの作品ですね。

 ストーリーとしては『とある作家が田舎町の式典に呼ばれるんだけど、実はその裏には彼の一族と村の歴史に関わる恐るべき陰謀が…』みたいなお話です。

 序盤は割と安易な狼男もののコメディかと思うのですが、中盤以降はちょっと予想外の方向にお話が進んでいく感じで、ラストまで先の展開が読めない構成なのはなかなか良く出来ております。

 スペインと言うお国柄かギャグのセンスなんかもなかなか良くて、ちょっとブラックなんだけどキレが良くてクスっと笑えるようなネタがあちこちに仕込まれてるのも良い感じ…
 また冷静に考えると『割と酷い話』な部分もあったりするんだけど、深刻になりすぎないように適度に演出でごまかしてるのは上手い部分と言えるでしょう。

 お話のテンポもなかなか良くて、先の読めなさも手伝って途中でダレるような部分も殆ど無いのは良い感じ。
 ただストーリーの設定がちょっと分かりづらい部分もあるので、序盤は少し説明的で冗長な印象はあったかも?

 特撮のレベルなんかは低予算だけあってかなりショボ目で、狼男が単なる着ぐるみにしか見えないのはちょっと残念なところ。
 まあアクション寄りの内容な部分があるのでそこまで特撮レベルの低さが気になる程では無いのですが、特撮のショボさをごまかす為か全体的に暗めのシーンが多くて、場面によっては暗すぎて何が起こってるのか分からないカットがあったりするのは、どうにかして欲しかったかも?

 ラストのオチとかも『そんなんで良いのか?』って感じではあったけど、まあコメディだしああいうオチもありかなぁ…


 総評としましては、タイトルから受ける印象とは裏腹に『意外とシッカリと作られたコメディホラー映画』って感じの作品ですね。

 強く推す程の作品でもありませんが、この手のノリが好きな人であればごく普通に楽しめる映画かと思いますので、気になるようならチェックしておいても損は無い1本だと言えるでしょう。

 ちょっとギャグのノリとかに欧州的な部分はありますが、まあそういうノリが嫌いで無いならば観ておいても良いんじゃないでしょうか…