NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ドラキュラNEO」(50点/オカルト)

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■■■「ドラキュラNEO」■■■
(50点/オカルト)

 高校の卒業旅行で、友人たちとの7人のグループでヨーロッパに旅行に訪れたドミニクは、一人の友人の提案で吸血鬼ドラキュラとして知られるヴラド伯爵の居城だったというトランシルヴァニアの『キャッスル・ドラクル』へと肝試しに訪れる事となる。

 人里離れた古城へと訪れた彼らは、貸切で無人の筈の城で『管理人』だと名乗るヴェロニカという美女の歓迎を受ける。

 戸惑いながらも城で過ごす事となった彼らだったが、深夜の城で不気味な現象や幻覚に襲われたうえに、15世紀に描かれた肖像画にヴェロニカとソックリの人物が描かれていた事から恐怖を感じて城から脱出しようと考えるが、そんな矢先に仲間の一人が何者かによって惨殺されているのを発見し…



 卒業旅行でドラキュラ伯爵の居城を訪れた7人の男女が恐るべき現象に見舞われるという、オカルトホラー映画。

 タイトルや発売時期からしドラキュラZERO」のパクリ的な方向性での売り出しを狙った映画っぽいですが、当然ながらアチラとは何の関係も無い作品です。

 というかタイトルにNEOと付いているとおり前日譚のZEROとは違って、どちらかというと『ドラキュラの復活を目論む』みたいな感じのお話ですね。

 お話としては、『とあるきっかけで好奇心からドラキュラ伯爵の城に訪れた若者たちが不気味な現象に巻き込まれていく』という感じの展開なのですが、『城に訪れた仲間たちが謎の現象に巻き込まれて次々と殺されていく』みたいな感じのオカルトホラー的な流れで、ドラキュラ(吸血鬼)は本編には殆ど登場しません。

 そんな感じなので、序盤は吸血鬼も登場しないし何が『ドラキュラ』なのやら良く分からないうえに、物語がなかなか前に進まないせいもあって、中盤辺りまでは『何だこの良く分からない話は?』みたいなノリでストーリーが展開していくのですが…

 実はこの伏線やプロットがなかなか良く練られていて、終盤の展開で『ああ、そういう意味だったんだ』って感じにお話がキレイにまとまるという構成は、なかなか上手い作りだと思いました。

 ただお話のプロットやストーリーは割と良く出来ているんですが、映画そのものが面白いかと言われるとぶっちゃけ微妙なところ。

 まず低予算作品だけあって特撮もショボいですし、残虐シーンとかも地味でとにかくお話が盛り上がりません。

 お話の展開も割とスローテンポで登場人物もちょっとイラっとする感じの濃すぎるキャラが多いので、ぶっちゃけ観ててちょっとイライラしました。(まあ、キャラが濃すぎるのは理由があるんですけど…)

 終盤の展開はちょっとだけ意外性があって面白いのに、序盤~中盤が話が良く見えてこないうえにテンポが悪くて『悪い意味でのストレス要素』になってしまっているので、もうちょっとその辺が盛り上がる作りになってればそれなりに観れる作品になってたと思うんだけどなぁ。

 まあ、その辺りが低予算映画ゆえの宿命という感じでしょうか…


 総評としましては、お話とかは割と凝ってるとは思うのですが全体的にみると『どうにも盛り上がりに欠ける低予算ホラー』って感じの作品ですねぇ。

 まあオススメする程の要素も無いですがそれほどツマんない訳でも無いので、何かの片手間に適当に観る程度であれば、そこそこ観れるレベルの一本という感じでしょう。

 気になるのでしたらチェックしてみるのも良いと思いますが、TVとかで放映された時に観る程度が丁度良さそうな映画というのが正直なところかなぁ?