NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「シャークネード エクストリーム・ミッション」(65点/モンスター:結構オススメ)

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■■■「シャークネード エクストリーム・ミッション」■■■
(65点/モンスター:結構オススメ)

 ロスとニューヨークをシャークネードの危機から救い、大統領から勲章を授与される事になったフィンは、ホワイトハウスに向かうためにワシントンを訪れる事になる。

 しかし、そんなワシントンにも大規模な嵐とシャークネードが襲来。
 フィンの活躍で大統領の命は救われるものの、ホワイトハウスは崩壊してしまう。

 更に友人のノヴァから、これまでで最大規模のシャークネードがアメリカ東南部に上陸しようとしていると知らされた彼は、ユニバーサルスタジオに遊びに来ている妻と娘を救う為に急いで現場へと向かうが…



 ロス、NYに続いて、今度はワシントンを『サメ竜巻』という未曾有の大災害が襲うという、モンスターパニック映画。

 ASYLUMで大人気の「シャークネード」シリーズの3作目に当たるタイトルで、ロスとニューヨークに続いて今度はワシントン周辺をシャークネードが襲うというお話です。

 しかし1回ならともかく3回までも『サメ竜巻』なんてレアな災害に遭遇するとか、もはや主人公が呪われているとしか思えない情況なんですが、本編の中でも同じようにツッコミが入ってたのにはちょっと笑いました。

 というか1作目は『中国人の怪しい漁師が変な装置でサメを集めてた』ってのが『サメ竜巻』の発生の原因の一つだったと思うのですが、2作目以降はそんなの関係ねぇ!!(死語)って感じで『サメ竜巻』が起こりまくって、どんどん規模もデカくなっていってるんですけど、いったいどういう理屈で『サメ竜巻』がそんなに発生してるんだって言うね…(笑)

 まあ、そんな細かいところはツッコんだら負けな気もするので置いとくとして、作品の方は典型的というかお手本的なお馬鹿パニック映画として更なるグレードアップを果たしたみたいな内容ですね。

 1~2作目のヒットにメーカーが気を良くしたのか、本作では更に予算がアップしている印象で映画としてのスケールもアップ。
 しょっぱなからシャークネードの直撃でホワイトハウスが崩壊するも何故かノリノリでサメ軍団と戦う主人公と大統領とかって、派手&お馬鹿な展開で楽しませてくれます。

 また今回はユニバーサルスタジオが舞台になってたりするのですが、いやいや…この映画ってユニバーサル映画と関係あるんだっけ?
 『ユニバーサルスタジオの人から怒られたりせんのかいな?』とちょっと心配になりましたよ。(笑)
 (まあ流石に舞台として使う許可は得てるでしょうけど…)

 更に今回は首都壊滅だけじゃ飽き足らずに、終盤では主人公たちがアメリカを救うためにスペースシャトルで宇宙にまで飛び出してしまうという超展開が待っているんですけど…
 何故か宇宙にまで飛んできて主人公たちを襲うサメの群れ(大気が無いのに竜巻じゃ宇宙まで来れないだろ、いいかげんにしろ!!)と、それをライトセイバー風のレーザーチェーンソーで撃退する主人公というアホな絵面には思わず爆笑してしまいましたよ。(まあスターウォーズの新作も公開されるし、時流には乗っからないとね!!)

 本編のストーリー以外での悪ノリっぷりも良い感じで、アバンタイトルで007のパクリをやったり、宇宙に向かうスペースシャトルに乗り込むシーンで唐突に「アルマゲドン」のネタをやったり、アメリカのTV番組の有名人っぽい人が本人役で出演していたりと、パロディ要素も強化されている印象。
 他にもボー・デレクやデビッド・ハッセルホフといった名優を出演させてたりと、まあとにかく色々と盛りだくさんな内容です。

 ただ映画としては盛りだくさんなネタと予算増加に伴うスケールアップで良い感じなんですけど、逆に『ちょっと詰め込み過ぎじゃないかなぁ?』って部分は気になった感じかな…

 色々と大量にネタを詰め込んでいるせいで、一つ一つのネタが散漫な印象になってしまっており、序盤のホワイトハウスのシーンとか気合が入ってる割には印象が薄くなってしまっている感じなのが惜しいです。

 また舞台の転換や登場人物が多過ぎて、お話が妙にゴチャゴチャして分かりづらくなってしまっているのも難点かと…
 (っていうか主人公たち以外の扱いがかなり酷くて、颯爽と登場して食われるだけの人物が多過ぎる。(笑))

 イキオイがあって面白かったのは面白かったのですが、なんか煩雑な印象が強くなってしまい、全体的にちょっとまとまりが悪い感じがしてしまいましたよ。

 ぶっちゃけ、もうちょっとネタや舞台を絞り込んで描いた方がスッキリしてて観やすかったんかないかなぁ…
 そういう意味では、2作目の方が舞台もネタも分かりやすくて良かったと言えるかも?

 あと、ラストで3作目で完結っぽい感じの終わり方をしてたのですが、ホントにコレで終わりにするつもりなのかな?
 人気があるからまだまだ続きそうな気もするんですが、確かに本作で宇宙にまで行っちゃったからこれ以上にやるネタも無い気もするので、今後どうするつもりなのかは気になるところですよ…


 総評としましては、『相変わらずに完成度の高いお手本的なお馬鹿パニック映画』って感じの作品ですね。

 ただイキオイもあるしネタとしては面白いものの、ややマンネリ化の印象もあるので次があるならもう一工夫が欲しいところ。

 若干の不満点はあるもののシリーズものとしては十分に楽しめる作品ですので、この手のお馬鹿映画が好きならば間違いなく観ておいて損は無い一本だと思いますよ。