NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ファイナル・デッドシャッター 本当にあった呪いのカメラ」(35点/オカルト)

イメージ 1

■■■「ファイナル・デッドシャッター 本当にあった呪いのカメラ」■■■
(35点/オカルト)

 祖父の逝去により遺産を相続する事になった写真家のブランドンは、祖父の家で『死体写真家』として著名だった曽祖父の使っていたクラッシクカメラを発見する。

 自分もそのカメラを使って写真を撮ってみようと考えた彼はイベント等で何枚かの写真を撮るが、後にそのカメラで写真を撮った相手が次々と不気味な変死を遂げている事を発見。

 自分の助手までも失ってしまいショックを受ける彼だったが、そんな時に曽祖父の過去を知るという人物から、カメラに込められた恐るべき呪いの事を知らされ…



 そのカメラで写真を撮った相手が次々と死んでいくという『呪いのカメラ』を題材としたオカルトホラー映画。

 微妙なホラーやSFもののTV映画を連発するSyfyの作品という事であまり期待はしていませんでしたが、結論から言うと概ね予想どおりといったレベルの作品という感じでした。

 お話としては、『過去に死体写真家だった曽祖父のカメラを相続した男性が、そのカメラの呪いによって恐るべき運命に巻き込まれていく』というような感じのストーリーで、 一応は『実話に着想を得た作品』という事ですが、実際には『過去にそういう曰く付きのカメラがあったよ』って程度の話のようですね。

 「ファイナル・デッド~」なんてタイトルに付いていますが、当然ながら「ファイナル・デッド」シリーズとの関連性は全く無く、そもそも『死のピタゴラスイッチ』みたいなネタも無いので、類似点そのものがあまり無い印象。
 (敢えて言うなら、本編内で何度も『運命(デスティニー)』って言葉がキーワードとして何度も使われる程度か?)

 割と序盤からこの『呪いのカメラ』が活用されて、次々と犠牲者が出て行くのはなかなかテンポが良くて良い感じですね。

 呪いによって登場人物たちが殺される方法も、皮膚が勝手に剥げ落ちたり、ヒルの大群に襲われたりと、ちょっとだけグロ表現もあったりしてバリーエーションを持たせるように頑張っているのは評価できるのですが、いかんせん低予算の映画なので映像表現がショボいのはイマイチな感じ…

 呪いのカメラに込められた『呪い』の秘密に関する部分がサスペンス要素となっているのですが、謎解き要素が呪いを解く方法に特に関わっている訳でも無く、呪われた人は主人公の知らないところで勝手に死んでいくだけなので、ストーリーを主人公の主観的に観た際に全体的に緊張感が無いのは困りものです。

 でも『呪い』に関するダラダラした流れでラストまで進むのかと思いきや、終盤で唐突にファンタジー冒険活劇っぽいノリに突入するのは予想外の展開でなかなか面白かったですね。
 (この辺に、サブタイトルの『本当にあった呪いのカメラ』っていう、子供向けっぽいタイトルの理由があるのかなぁ?)
 ただ純粋にオカルトホラー的なノリを期待してる人は、期待していた方向性と違って微妙に感じてしまうかも?

 また終盤の展開は面白かったのは面白かったのですが、唐突すぎる展開のせいでちょっと説明不足でグテグテな部分も多く、特にラストのラスボス(?)を倒すところは何が起こってるのかサッパリ分からなかったですよ…

 あと、ちょっとネタバレになってしまいますが、最後はちょっと良い話っぽく描かれていますが『あのあと生き残った2人の子供は途方に暮れちゃうんじゃないか?』って気がしたのは自分だけですかね?


 総評としましては、全体的に微妙な出来の『B級というよりはD級程度のオカルトホラー映画』って感じの作品ですね。

 ぶっちゃけ、そこまで観るべき要素も無いですし、タイトルにある「ファイナル・デッド」シリーズみたいな要素も全く無いので、そういうのに期待している人も特にチェックする必要は無いかなぁ?
 (というか配給会社は、何にでも見境なしに「ファイナル・デッド」って邦題を付けすぎだと思う…)

 まあ退屈しない程度の内容ではあるので、深夜に何かをしながら観る程度の暇つぶしには向いている作品かもしれませんので、TVで放映されるかネットで無料配信とかになれば何かのついでにチェックしてみる程度で良いレベルの一本かもしれませんよ。