NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ニンジャ vs ミュータント・ゾンビーズ」(50点/アクション)

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■■■「ニンジャ vs ミュータント・ゾンビーズ」■■■
(50点/アクション)

 世界的な大戦で文明が崩壊した未来。

 忍者の一族である『破滅の一族』のリーダーのケイジは、他の一族のリーダーたちと一緒にニンジャ評議会によって東の寺院の地下基地に召集される。

 4人の仲間と共に東の寺院に向かった彼らは、全ての忍者の一族の総帥であるマスター・フミタカから隣国の『ウロク国』の侵攻が迫っている事から一族同士で力を合わせて戦う事を指示されるが、その直後にマスター・フミタカが何者かによって暗殺。

 目撃者からマスター殺しの濡れ衣を着せられたケイジたちは、他の一族によって追われる身となってしまう。

 彼らは他の忍者たちの襲撃を逃れて、なんとかして地下基地から脱出しようとするが、そんな最中、地下基地の奥深くに封印されたゾンビのようなミュータントの軍団に遭遇し…



 世界大戦によって文明が崩壊した未来世界でニンジャの一族同志が覇権を争って死闘を繰り広げるという、ニンジャアクション映画。

 『「アバター」、「スパイダーマン」、「ロード・オブ・ザ・リング」を手掛けたVFXスタッフが監督を行ったアクション大作』みたいな事がパッケージに書かれていますが、実際の中身の方は何のことは無いごく普通のB級…というかC級程度の低予算アクション映画ですね。

 タイトルだけ見ると、ニンジャ軍団とゾンビ軍団が死闘を繰り広げる破天荒な内容のように思われますが、実際の中身の方はゾンビ要素は全体の10%程度しか無くて、『主人公たちが地下基地で遭遇したモンスターの一種』程度の扱いで殆どオマケのレベル。

 そもそも、ゾンビが何で忍者軍団の地下基地に居たのかも不明(大戦の時代の生物兵器みたいな感じ?)ですし、特にそのネタに対する掘り下げも無いので、ゾンビ要素に期待していると盛大に肩透かしを食らわされます。

 まあゾンビ要素はさておくとして、実際の映画本編のストーリーはというと、『4つのニンジャ一族の集まる平和会議の場で、ニンジャ一族の総帥が暗殺され、その濡れ衣を着せられた主人公たちが他のニンジャ一族の襲撃を受ける』という、ホントにそれだけの内容。

 ストーリーらしいストーリーはそれ以上のものは殆ど無く、最初から最後までニンジャ一族同士がひたすら戦ってる(オマケにゾンビもちょっとだけ出てくる)だけで、80分間の最初から最後まで延々とニンジャのアクションショーを見せられてるような感じですね。

 まあ内容が無くてもニンジャのアクションが派手で面白ければ脳筋映画的に楽しめるのですが、ぶっちゃけこのニンジャのアクションがたいした派手さも無くてちょっと微妙。

 4つのニンジャ一族は、それぞれに電気や火を操ったり心理操作をしたりといった特技を持っているという設定なのですが、ニンジャ同士の対決でこの設定がそこまで活かされる事もなくて、殆どのシーンが単純にチャンバラと格闘を繰り広げているのみ。

 チャンバラと格闘に関しても、とりあえず及第点は満たしているもののそこまで見応えのあるクオリティでもないので、ぶっちゃけ途中で飽きてしまいます。
 (一部のCGを使ったアクションシーンなんかは割と派手で面白いですけど、予算の都合なのかそのシーンも全体の1割程度。)

 謎解き要素である『主人公に濡れ衣を着せた黒幕』の設定にしても『誰やねんお前!?』というような唐突なキャラが登場するだけで何の面白みも無いですし、全体的にもうちょっとどうにかならんかったのかなぁ…と思うようなレベル。

 なんか『世界大戦後の文明が崩壊した世界』にしても『ニンジャ一族の能力』にしても『謎のゾンビ軍団』にしても『敵国の侵攻』にしても、とりあえず風呂敷を広げたものの全く畳みきれていない感じで、どうにも中途半端な印象しか抱けないような作品でしたよ…


 総評としては、『可も不可も無いレベル(どっちかというと不可寄り)の低予算ニンジャアクション映画』って感じの作品です。

 ツマんなくて耐えられないような内容ではないものの、そこまで観るべき要素も無くてぶっちゃけたいして面白みも無い映画ですので、よほどニンジャ映画に飢えているとかで無ければ特にチェックしておく程の作品でも無いかと…

 特に『ゾンビ要素』に関してはホントにオマケというか『刺身のツマ』程度で扱いなので、そっち方面に期待している場合は観る必要は全くない作品なので要注意ですよ。