■■■「ザ・ミッドナイトマン」■■■
(30点/オカルト)
女子高生のアレックスは、幼い頃に母親を亡くしてからひとりで祖母の面倒を見ながら暮らしていた。
しかし、祖母は認知症の進行により粗暴な性格となり、彼女に辛く当たり散らすようになり、不遇な日々を過ごしていた。
そんなある日、祖母に『屋根裏部屋から手鏡を探して欲しい』と頼まれた彼女は、そこでトランクに入った厳重に封のされた奇妙な箱を発見。
遊びに来ていた親友のマイルズと共に箱を空けてみたところ、そこには「ミッドナイトマン」という怪人を呼び出すためのゲームの道具と、その説明書が入っていた、
祖母がそのゲームをやった形跡があった事から、興味本位でゲームを開始した彼女たちだったが…
偶然にも「ミッドナイトマン」という怪人を呼び出すための方法とその道具を手にした女子高生たちが、都市伝説の怪人を呼び出してしまい恐怖にさらされるという、オカルトホラー映画。
いわゆる「ブラッディ・メアリー」系の、『夜中に儀式をやると悪魔(悪霊)が出現する』という感じの都市伝説を題材にしたホラー映画ですね。
作品の煽り文句に『「キャビンフィーバー」の監督の最新作』とか書いてあったので、『「キャビンフィーバー」の監督ってイーライ・ロスじゃ無かったっけ?』と不思議に思ったのですが、どうやら評判の悪かったリメイク版の方の監督さんの方の作品のようです。
というか「キャビンフィーバー」がリメイクされていた事なんて、言われるまで完全に忘れてましたよ…
お話としては『女子高生の主人公が屋根裏部屋でかつて祖母が遊んだと思しき「ミッドナイトマン」という怪人を呼び出すためのゲームの一式を発見し、興味本位からそのゲームを行ってみたところ実際に怪人が出現し「生き残るためには3:33まで怪人から逃げ続けなければならない」というルールの下で怪人と戦う事となる』という感じのストーリー。
設定そのものはそこまで目新しいものも無いオーソドックスな感じの話なのですが、なんというか非常にテンポが悪い作品という印象。
肝心のミッドナイトマンが登場するまでが長くて、しかも登場してからもダラダラと会話しているだけのシーンが多く、観ていてとにかくダレてしまいます。
怪人の攻撃方法は『本人の恐れるものに姿を変える』という、割と定番のものなのですが、シチュエーション以前にそもそもゲームの参加者が2人(途中から3人に増えるけど)しか居ないせいで、怪人の襲撃シーンが少なすぎて盛り上がりに欠けるんですよね。
またタイトルどおりに延々と薄暗い深夜のシーンが続くせいで、ぶっちゃけ途中で眠くなって2回ぐらい寝落ちしてしまいましたよ…
ただ、ミッドナイトマンのキャラクターは良い感じですし、演出や雰囲気なんかも悪くない印象。
登場人物の一人が襲われる『ウサギ男』は良い味を出しているのですが、他のシーンはそこまで面白味が無くてとにかく退屈なシーンが長いのが辛いです。
逆に主人公たちのキャラの描き込みが薄くて、特に度胸試しをするようなタイプでも無いのに『なんでこんなゲームを初めちゃったの?』というところに違和感があるのも難点。(途中で主人公の過去と関連がある事が判明しますが、その説明も唐突ですし…
オチも『なんのこっちゃ』って感じの唐突な終わり方ですし、全体的にもうちょっとどうにかならなかったのかと思ってしまうような作品でしたよ。
総評としましては、どうにもダルい部分ばかりが目についてしまう『退屈な都市伝説オカルトホラー映画』って感じの作品です。
映像のセンスとか観るべき部分も無くは無いのですが、それ以上にダルい要素が強すぎるので、それだけのために観るにはちょっと辛い内容かなぁ?
なんとなく、ジャンル的にそのうちNetflix辺りの配信に入りそうな気もするので、急がなければそういうのを待ってみても良いかもしれませんよ…