■■■「女子高生ロボット戦争」■■■
(55点/学園ロボットラブコメ?)
ロボット工学からナノテクまでマスターした頭脳明晰な天才少女のブリトニーと、運動神経抜群でアメフトから格闘技からスポーツ万能の少女のアリー。
少々変わっている事もあり、周囲から奇異の目で見られる事もある2人の少女は、昔からの無二の親友だった。
しかし、そんな彼女たちの通うハイスクールに、都会からの転校生でハンサムボーイのクリスが転校してくる。
ブリトニーはクリスに一目惚れし、それを知ったアリーはクリスと彼女との仲を取り持とうとするが、彼女自身もクリスの事を好きになってしまい…
やがてクリスを巡る2人の天才少女の対立は、巨大ロボットまで登場する大事件へと発展していく。
タイトルからはどんな映画やらサッパリ想像がつかないかもしれませんが、2人の天才少女が1人の男性を巡って争うという、まあいわゆる学園ラブコメ映画です。
といっても、かたや格闘技からアメフトまでこなすスーパーガールと、かたやミサイルやら巨大ロボットまで作っちゃう天才少女の対決となれば、単なるラブコメで終わる訳もありませんが…
登場する2人のヒロインのキャラクターの個性が上手く記号化されて可愛く表現されている点や、対決の様子が非常にパワフルでコミカルに描かれているのは、単純に分かりやすくて面白い良い意味でマンガ的な映画です。
というか、非常に日本のアニメっぽいこのネタを無理矢理実写でやっちゃう辺りはアイデアの勝利といった所でしょう。
ただアイデアは面白いのですが、惜しむらくはやっぱ低予算な映画だなぁ…と感じる部分が多い事。
格闘やアクションシーンもそれなりに頑張ってるのですが、やはり本物のアクション映画程のキレが無いですし、巨大ロボットとかもCG予算の都合からか5秒で撃破されてしまいます。
もっと予算のある映画会社で、全体的にもっとお金をかけてハデハデな内容で作ってれば、更に面白くなったんだろうになぁ…と思うと、少々勿体無い所。
といってもアイデアそのものが、どう考えてもB級一発勝負ネタっぽくて、この内容でA級はあり得ないよなと思う部分もあるので、その辺はB級ゆえのジレンマといったところでしょうか…
ストーリーに関しても、マンガ的故の不条理展開やご都合主義的なオチ(校長先生の頭にロケットランチャー直撃したら、いくらなんでも死んでるって…)なんかもありますが、まあそこはソレ、アクマでコメディという事で堅く考えずに楽しみましょう。
総評としましては…2人のヒロインも非常に可愛いですし、内容もキュートで楽しく全体的に悪くは無い映画ではあるのですが、出来ればもう一歩ハジけて欲しかったなぁ…といった感じ非常に惜しい佳作の映画です。
ホント、あと一歩パンチが効いてれば、物凄く面白い作品になったんじゃないかなぁ?
巨大ロボットとかミサイルとかも登場するにはしますが、ホントに一瞬の味付け程度ですので、あまり過剰な期待をせずに『ちょっと変わったテイストのラブコメ』と思って観れば、それなりに楽しめる一本でしょう。
なんつーか正味の話、普通に日本の少女マンガ誌とかに載っててもおかしくない様な設定のお話ですしね…
そういうノリが好きならば、観ておいても良いかな?といった感じの映画でした。