指導者の娘で技術者でもあるオビアナは、有志達とともに人類を救うために新エネルギーを求めて地球の内部へと旅立つが、その場所は恐竜が生き残りトカゲ人間によって支配された驚くべき世界だった…
お話としては『前作でのナチスの侵攻を継起に発生した核戦争によって滅亡した人類が月面基地に移住するんだけど、今度は地底世界に逃れて生き延びていたヒットラーがトカゲ人間と恐竜を率いて攻めてくる』という感じの展開。
とまあ設定だけ聞くと前作以上に荒唐無稽で面白そうな印象を受けるのですが、実際の中身の方はどうにもテンポが悪くていま一つな感じなんですよね…
前作は『ナチスが月面基地を作っていた』という都市伝説をベースとしていたのに対して、本作は『地球の内側には恐竜が生き残る地下世界があり、そこはトカゲ人間(レプタリアン)によって支配されていた』という都市伝説をベースとしています。
その地底世界ネタにナチスネタを絡めつつ、『実は人類の上層部は既にレプタリアンによって支配されていた』みたいなトンデモ系の設定をメインにお話を組み上げているのですが、概略の時点で既にコチャゴチャしてるのが分かるとおりに、どうにも設定が煩雑すぎる印象なんですよね。
各方面にケンカを売る政治パロディやら企業パロディのネタは面白いものの、パロディネタの比率が高すぎてぶっちゃけちょっとウザいレベル。
パロディも含めて色々とネタを詰め込みたかったのでしょうが、欲張って色々と詰め込みすぎたせいなのか、コチャゴチャしすぎでテンポが悪い感じになってしまっているのは残念なところです。
(各国の指導者ネタはともかく、アップル信者とスティーヴ・ジョブス教のネタとか要らんかったやろ…)
序盤の『主人公が地底世界に旅立つまでの展開』も妙に長くて冗長ですし、前作は非常にテンポも良く分かりやすい話だったのに、パロディにこだわりすぎたせいで方向性を見失ってしまった感じなのかなぁ?
ラストの『ヒットラーがティラノサウルスに乗って攻めてくる』辺りのインパクトとトンデモっぷりは面白かったですが、メインのネタっぽく紹介されている地底世界と恐竜ネタも非常に短くてボリュームが少ないですし、前作に比べるとどうにも物足りなさばかりが目に付いてしまう作品でしたよ。
全体的にもうちょっとネタを絞り込んだ方が良かったんじゃないかなぁ…
総評としましては、やや冗長ながらも『パロディメインのSFアクション映画としては、そこそこ楽しめる作品』という感じですかね?
ただ、前作のような『お馬鹿ネタ+テンポの良いアクション映画』というノリを期待しているとちょっと肩透かしを食らうかも?(地底世界ネタも恐竜ネタも消化不良気味ですし…)
逆に『色々とヤバいネタ満載のパロディ要素』に関してはなかなか面白いので、そういう不謹慎ネタが好きな人なら、まあまあオススメできる一本ではないでしょうか…