NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「クライヴ・バーカー 血の本」(45点/オカルト)

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■■■「クライヴ・バーカー 血の本」■■■
(45点/オカルト)

 大学で超常現象を研究する超心理学者のメアリは、1900年代に建てられたとある幽霊屋敷で霊の存在を証明するための実験を行う事となる。

 彼女は強い霊感を持った学生であるサイモンを雇い、彼の力を借りて屋敷の調査を行うが、果たして屋敷では奇妙な現象が続発し次々と現象が記録されていく。

 しかし彼の態度に不審な物を感じたメアリは、やがて彼の関わった心霊現象に疑いを抱くようになるが…



 ヘルレイザー」でおなじみのクライヴ・バーカー原作によるホラー小説を映画化した、幽霊屋敷もののスプラッタホラー映画。

 クライヴ・バーカー原作作品という事で期待していたのですが、なんと言いますか『うーん…』って感じの微妙な作品ですな。

 予告を見た際は、もっと派手なゴア描写のあるグロ系の作品かと思ってたのですが予想外に『地味な作品』ってのが正直な感想です。

 本作は原作を読んだ事が無いので、どの程度が原作に忠実な内容なのかが分からないのですが、序盤~中盤の展開がとにかく物凄く退屈。

 小説版ではキャラを掘り下げる要素だったのかもしれませんが、主人公とヒロインの過去の話がボチボチと語られたりする訳ですが、オバサンのヒロインと青年の倒錯的なロマンスとか見せられても『そんなもん、どうでもいいわ…』って感じです。

 発生する怪奇現象もイマイチで盛り上がりに欠けますし、単純に『地味な幽霊屋敷もの』をダラダラと見せられているというだけの印象しか抱けません。

 終盤の『血の本』の下りの、皮膚が勝手に裂けて体に文字が刻まれていくシーンとかは非常にインパクトがあるのですが、いかんせんそのシーンまでの展開が冗長すぎます。

 心霊現象やら『死者の道』とか映像のセンスとかはなかなか良くて、部分的には割と光るものを持っていると思うのに、この地味さは非常に勿体無い。

 もし、このお話が原作どおりなんだとしたら、もうちょっと映像化に向けて『見所を増やす』なり『派手な展開にする』なりのアレンジを加えた方が良かったんじゃないかなぁ?

 もっとヘルレイザー」みたいに、エグい要素が詰まった作品だと思ってたのに、なんとも物足りなさを感じる作品でしたよ…


 総評としましては、単純に『地味な感じの幽霊屋敷ものホラー映画』って感じの作品ですねぇ。

 最後の方に少しだけ見所がありますが、なんにせよ『クライヴ・バーカー』という名前に釣られて見ると、どうにも肩透かしを食らわされてしまう作品では無いかと…

 まあ、『物足りない』だけでそこまでツマんない映画って訳でもないですし、気になっているならばとりあえずチェックしておいても、そこまで後悔するような内容では無いと思いますので、そういうジャンルが好きならばお好みで…って感じの一本でしょう。