NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

劇場にて「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を観てまいりました

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 劇場にてゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を観てまいりました。

 モンスターユニバースシリーズの新作で、レジェンダリー版「ゴジラ」の2作目に当たる作品なのですが、前作以上に『ハリウッドが全力で怪獣映画を作ってみました』というノリの強い作品になっています。

 まさに三大怪獣 地球最大の決戦的なゴジラキングギドララドンモスラのガチンコバトル』をハリウッド風に焼き直したような内容で、怪獣をひたすらカッコ良く派手に暴れさせる事に心血を注いだ作品という印象。

 まあとにかく怪獣がカッコ良く派手に描かれており、とてつもないパワーで街を破壊しながら暴れまわるシーンは一見の価値アリ。
 日本のミニチュア破壊の特撮も味があって良いのですが、ハリウッド流の予算をふんだんに使ったCGでの大破壊は大画面で観るとやはり迫力があります。

 怪獣の見せ方にしても『火山をバックに背負ってたたずむラドンとかゴジラのメインテーマにのって海中から出現するゴジラとか、まるで見得を切って登場するかのような『各怪獣の見せ場』がシッカリと描かれており、『そうそう、こういうのが見たかったんだよ!!』って感じでマジで興奮しすぎて震えが来るレベルでした。

 ストーリーも直球ストレートな分かりやすいお話という感じで、悪く言えば『怪獣映画にありがちなストーリー』なのですが、むしろこういう映画では『お約束を踏襲すること』の大事さを再認識させてくれるような感じですね。

 また単純に怪獣を派手に描いただけのお話ではなくて、ゴジラシリーズのリスペクト的なネタが大量に仕込まれているのも、怪獣映画好きとしては嬉しいところ。

 ギドラの正体とか、アメリカ軍の新兵器とか、ギドラとゴジラの最終決戦の様子とか随所に小ネタが仕込まれていて、『ホントにこの監督はゴジラシリーズが好きなんだな』というのが感じ取れます。

 またゴジラモスラの登場シーンで、キチンとゴジラモスラのテーマ曲のアレンジバージョンが流れたりするのも、ゴジラシリーズ好きとしては超盛り上がりますね。

 どうせなら次回作では、人類が活躍するシーンでは「宇宙大戦争マーチ」のアレンジバージョン辺りも流して欲しいところです。(笑)

 ただ、怪獣の暴れっぷりやら小ネタには文句のつけようが無い本作なのですが…

 公開前にどこかの批評家から『人間ドラマやストーリーが薄っぺらすぎる』みたいな事を言われていましたが、実際に映画を観た感想としては確かに『その批評も納得』といった感じです。

 メインのストーリーに『家族ドラマ』的な要素を無理して組み込んだ感じの展開になっており、その部分が非常に中途半端に見えてしまうんですよね。

 ぶっちゃけ、こんな風に中途半端に家族ドラマを描くぐらいなら、もっと分かりやすい悪役を登場させて『勧善懲悪の単純明快なストーリー』にしても良かった気はしました。

 あと今どきの世の中に『ガイア理論』的な世界観なのも、ちょっと古臭さを感じますしね…
 (まあ、これはギドラとゴジラが戦う理由付けとしては、分かりやすい設定ではあるんですが…)

 他に、内容に関する部分ではないですが文句をつける部分があるとしたら、モスラは原作通り極彩色のカラーリングにして欲しかったかなぁ?
 (個人的にはモスラはやっぱりあのド派手な羽の方がシックリくるので。)


 総評としましては、『とにかくド派手で大迫力の怪獣が暴れまわるのを楽しむための映画』という感じの作品ですね。

 巨大な怪獣が大暴れして破壊の限りを尽くすのを大画面で観ておきたいというのであれば、間違いなく観ておいて損はない一本です。
 ゴジラシリーズが好きであれば元ネタやらリスペクトネタも理解できて、尚のこと良い感じでしょう。

 正直、こんな風にハリウッドが全力で作った怪獣映画が観られる時代になった事に、『怪獣映画好きとしては感謝しかない』という感じで非常に楽しめた映画でしたよ。