NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ジュラシック・ウッズ」(35点/モンスター)

■■■「ジュラシック・ウッズ」■■■
(35点/モンスター)


 生物学者のサイモンは、亡くなった息子をこの世に蘇らせるDNAの操作実験の副産物として、恐竜を現代に蘇らせることに成功する。


 しかし恐竜たちは彼の予想を越える勢いで急激に成長し、制御不能となってしまい、彼と彼の妻を食い殺して森の中に逃亡してしまう。


 そんな事情は露知らず、彼の住む森の奥の農場を訪れたサイモンの家族たち4人は、そこで狂暴な肉食恐竜と死んだ筈のサイモンの息子であるマークに遭遇。


 なんとかしてマークと共に、恐竜の徘徊する農場から脱出しようと試みるが…

 


 ある生物学者の遺伝子操作の実験により現代に恐竜を復活させる事に成功するが、恐竜に食われて亡くなってしまい、その屋敷を訪れた家族たちが恐竜に襲われる事となる…という、モンスターパニック映画。


 お話としては、森の奥の一軒家を舞台とした割とありがちな『低予算の閉鎖環境型モンスターパニック映画』って感じの作品ですね。


 作中でジュラシック・パーク」のオマージュ的なシーンが散見されたりと狙ってる方向は良く分かるのですが、肝心の内容の方は『ビックリするほどスケールが小さくなった「ジュラシック・パーク」』みたいなお話です。


 単純にスケールが小さくなっただけならば良いのですが、まあとにかく『観ていて全く楽しくない映画』なのが困りもの。


 登場する恐竜は、ラプトル2匹とティラノサウルス1匹の計3匹のみ。


 登場シーンはそこまで少なくないものの、CGは割と低レベルで映像が浮いていますし、低予算CG故に人間との絡みのシーンが少なくて襲撃シーンの半分ぐらいは『襲われている雰囲気』を描いたイメージ映像みたいな感じ。


 恐竜の数が少ないうえに襲撃シーンの見せ方もいま一つ緊張感が無くて、どうにも盛り上がりに欠けます。


 人間側の登場人物も魅力が感じられないキャラばかりで、途中で家族を救出するために軍隊の面々が登場したりするのですが、この軍隊の連中がたいして役に立たないクセに主人公たちに対して異常に高圧的で、観ていてイライラさせられます。


 というか、民間人からの『恐竜に襲われた』という与太話のような通報をアッサリ信じて、軍のチームと科学者を森の奥まで派遣してくるとか『イギリスの軍隊は暇人の集団かよ?』とツッコミを入れたくなるぐらいに設定がグテグテなのはいかがなものかと…


 科学者の恐竜復活の研究の動機が『死んだ息子を蘇らせるため』というのは面白い設定だと思うのですが、『息子を蘇らせたあとについでにヤバい肉食恐竜を蘇らせる』という科学者の研究方針も意味不明ですし、研究のために蘇らせるにしても何でもっとおとなしくて無難な生物にしなかったのかと…
 (まあ本作に限らず、この手の恐竜復活系の映画は全部に同じようなツッコミが入れれてしまうんですが…(笑))


 ストーリーも全体的にダラダラした展開が多いうえに、矢鱈と説明的なセリフが多くて無理矢理感がありまくりですし、ラストのオチも何の解決もしていない投げっぱなしっぷりですし、とにかく観ていてストレスの溜まる映画でした。

 


 総評としましては、『全体的にグテグテでどうにも面白味に欠ける低予算モンスターパニック映画』という感じですね。


 特にコレと言った見どころも無いうえに観ていてストレスの溜まるシーンが多いので、正直言ってあまりオススメできるような要素は無い作品という印象。


 よほど『恐竜映画は全部チェックするんだ』という情熱に燃えているとかでも無ければ、普通にスルーしてしまって問題のない一本だと思いますよ。