■■■「イビルアイ」■■■
（５５点／オカルト）
メキシコの都市部に住む13歳の少女ナラは、原因不明の妹の奇病を治すために、家族とともに母親の田舎でラスアニマスという小さな村を訪れることとなる。
母の実家で年老いた祖母の家で過ごす事となった彼女だったが、祖母の異常に意固地な態度や不可解な行動、更に容体が悪くなっていく妹の状況へと不信感を持つようになっていく。
そんな矢先に家政婦のアビゲイルから、この村に伝わる『三姉妹の魔女の伝説』を聞かされた彼女は、祖母こそが『子供の生き血をすする魔女』なのではないかと疑いを抱くが…
妹の原因不明の奇病を治療するために母の実家の田舎の村を訪れた少女が、村に伝わる恐るべき魔女伝説の秘密に触れる事となる…という、オカルトサスペンス映画。
『メキシコの魔女伝説』をベースとしたお話のようですが、本作に関しては元ネタとなる伝説やらは聞いたことがないので、割とマイナーな伝説をベースとした作品なのかな？（もしくは映画のオリジナルの設定なのかも…）
作品ジャンル的には一応オカルトサスペンスとしていますが、ノリとしてはあまりホラー要素は強くなくてどちらかと言えばダークファンタジーといったテイストの方が強い作品かもしれません。
お話としては、『妹の治療のために母の田舎の祖母の家を訪れた少女が、田舎に伝わる奇妙な魔術的な風習やら、この土地に伝わる魔女伝説を知るうちに、「祖母こそが子供の血を吸う魔女なのではないか」という疑問を抱くようになっていく…』という感じのストーリー。
設定からある程度の予想がつくとおりに、『祖母は本当に魔女なのかあるいは他に魔女が存在するのか、もしくは全ては少女の抱いた妄想なのか？』といった感じで物語が展開していきます。
なんとなく設定から、「変態村」系の「〇〇村」っぽい設定の『異様な因習の残る村』が舞台の映画かと思いきや、そこまで因習とかのノリは濃くなくてアクマで『主人公の一家』がストーリーの中心として動いていく感じ。
また田舎の寂れた村を舞台としている割には雰囲気映画的なテイストはあまり無いので、そういうテイストを期待しているとちょっと肩透かしを食らわされるかも？
逆に、作中で語られる『三姉妹の魔女の伝説』が予想以上にお話に強く関わりを持っており、サスペンス要素が強めの若干難解な感じの設定になっている印象ですね。
サスペンス要素が強めなため謎解き的な部分は割と面白いのですが、逆にホラー要素は薄めで全体的に緊張感に欠ける感じなのは気になるところ…
また、田舎が舞台の割には雰囲気映画的な要素があまり無くて、絵面とかテイスト的にやや物足りなさを感じるのも残念な部分ですね。
あと終盤のブラックな展開は嫌いじゃないですが、ブラックな展開の割にはオチとかがちょっと中途半端な印象を受けたので、いっそもっとダークな感じの内容でも良かったんじゃないかなぁ…と感じてしまったのは自分だけですかね？
総評としましては、やや独特のテイストながら『そこそこ観れるレベルのオカルトサスペンス映画』って感じですね。
推すには弱い内容ながらも、ダークファンタジーとかの系列の作品が好きであれば、まあまあ楽しめる作品かも？
ただ、急いで観たいほどの内容かと言われると悩ましいところではあるので、特に気になるようでなければどこかのサービスでのブスク入りを待っても良いような感じの一本かもしれませんよ…
