NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ダイナソー・ワールド」(50点/アクション)

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■■■「ダイナソー・ワールド」■■■
(50点/アクション)


 中国で、超リアルなバーチャル世界で恐竜と戦う究極のVRサバイバルゲームダイナソー・ワールド』が発売決定。


 発売に先駆けて、抽選によって選ばれた20人のゲーマーによって、賞金の500万ドルを『制限時間を生き残ったメンバーによって山分けされる』という、生き残りをかけた大会が開催される事となる。


 リアルなVR世界で、参加者たちが恐竜によって次々と引き裂かれてリタイアしていくなか、母の病気の治療費の支払いに苦慮する学生のエリックは、なんとかして他の参加者たちと協力して生き延びようとするが、他の参加者を殺して賞金を独占しようとするプレイヤーとの戦いに巻き込まれていき…

 


 恐竜世界を舞台としたリアルVRゲームのテストに参加する事になったメンバーが、賞金を巡ってサバイバルゲームを繰り広げる…という、VR世界を舞台にした中国製のサスペンス風味のアクション映画。


 いわゆる『恐竜世界を舞台としたデスゲーム』みたいな設定の作品ですが、デスゲームといってもVR世界が舞台で実際の命がかかっている訳ではなくて『ゲームからリタイアしたら賞金がもらえなくなるだけ』という設定のため、なんだか全体的にヌルい印象の作品ですね。


 お話としては、『仮想空間で参加者が協力や裏切りを繰り広げながら、勝因を巡って争う』みたいな展開で、一応は主役となるキャラは居るものの、参加者全員にスポットを当てながらお話が進んでいく、群像劇に近い印象を受けるような構成です。


 ただ、『参加者にはそれぞれに思惑があって、VR世界でデスゲームを繰り広げる』みたいなノリではあるのですが、殆どの参加者が特に『重い参加理由』を背負っている訳でも無く、前述のとおり『死んでもゲームオーバーになるだけ』という設定のため、観ていてどうにも緊張感がありません。


 もうちょっとメインの登場人物たちに重めの設定があるか、もしくは『ゲームオーバーになった際のペナルティ』なり何かがあった方が、緊張感があって面白くなった気がしますよ。


 ただ全体的にヌルい設定な部分を除けば、サバイバルバトルの部分はまあまあ観れるレベルの内容という印象。


 中国映画らしく、登場人物たちがカンフーやらマーシャルアーツやらで恐竜と戦うという展開はちょっと面白いですし、CGはやや低予算気味ながらも恐竜と人間との絡みのシーンも多めで、恐竜もののアクション映画としては意外とシッカリと作られています。


 主人公たちのキャラの掘り下げも割とキチンとされており、観ているうちに自然と主人公を応援したくなる構成なのも悪くない印象。


 オチの落としどころなんかもそこそこ良く出来ていて、ラストの展開とかはカタルシスがあって良い感じ。

 ただ、せっかく恐竜が出てる割には迫力のあるシーンが少なくて、全体的に地味な印象を受けてしまうので、もっと『巨大恐竜とのバトル』とかの派手なシーンがシッカリと作られていれば、楽しめる内容になったんじゃないかなぁ…


 あとヒロインっぽいキャラが終盤で唐突にやられて、その後は全くフォローが無かったのは気になったかも…
 『ラストでもうちょっと絡みがあっても良かったのでは?』とか思ってしまったのは自分だけですかね?

 


 総評としましては、『可も不可も無いレベルのVR世界ものアクション映画』って感じの作品ですね。


 『いかにもB級』って感じの低予算っぷりと盛り上がらなさは気になるところですが、息抜き程度に観るぶんにはまあまあ悪くない映画という感じでした。


 特にオススメするような要素も無いので、気になるのであればサブスクリプション系のサービスとかで観れるようになったらチェックする…って程度で良い作品だと思いますよ。