NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

片腕カンフー対空とぶギロチン (80点:怪しいけどオススメ)

■■■「片腕カンフー対空とぶギロチン」■■■
(80点:怪しいけどオススメ)

 中国は清の時代。
 中国全土を統一した清王朝は、王朝に歯向かう流派の人間を抹殺しその権力を確固たる物とする為に最強の拳法使いの一派を送り出し、その一派の師匠の使う武器は『空とぶギロチン』と呼ばれ、その威力に人々から恐れられていた。
 しかし清王朝に逆らう『片腕ドラゴン』と呼ばれる主人公は、ある日この一派と対決し、2人の拳法使いを倒してしまう。

 師匠は復讐に燃え、殺された弟子の仇を取るために『片腕ドラゴン』を探すが、そんな折、街で鷹爪拳の主催する大武闘大会が開かれる事となる。
 最初は事を荒立てたくない為に、大会の参加を拒んでいた『片腕ドラゴン』だが、彼と間違われた片腕の拳法使いが殺された事から、戦いへと巻き込まれて行く事となるのだった。


 一部のマニアの間で伝説となっている、カルトカンフー映画
 なんかストーリーだけ聞くと、物凄く普通のカンフー映画みたいに聞こえるかもしれませんが、そう思うのは最初の20分程度のみ。
 中盤からはとにかく怪しい展開の連続で、武闘大会に参加する連中は全員メチャクチャ怪しい拳法を使う上に、仕込み武器やら目潰しやらやたらと卑怯な手段を使うわ、ヨガの達人は関節を外して腕を伸ばして戦うダルシムの元ネタ?)わ、もう奇人変人&卑怯千万のオンパレード状態。

 そして何が凄いって、中でも一番卑怯で卑劣なのが『片腕ドラゴン』こと主人公って事で、罠は仕掛けるわ、関係の無い民間人は火薬で吹っ飛ばすわ…etc.etc.

 とにかく卑怯の限りを尽くして勝利をもぎ取る姿は、途中から敵が気の毒に思える程で、ここまで行くと逆に清々しさすら感じます。
 まさに勝てば官軍、最終的に勝てば良かろうなのダッッッッッッッ!!って感じ。

 っていうか、こんな卑劣な主人公を見たのは「エル・トポ」の主人公以来だよ…
 (他にも、そんな卑劣な主人公が居るのか? 居ます!!(笑)

 総評としましては、もう何がなんだかとにかく怪しい映画。
 変な映画が好きな人が観る分には超お薦めなんですが、普通の人がこの映画を観るとどう感じるのか、私には判断不能ですよ…。
 まあ古い映画ではありますが、アクションシーンも割と良く出来ていますし、バカなノリとか怪しいノリとかが好きな人には無条件でお薦めの一本ですな。
 とりあえず、この感想を読んで気になった人は観ておく価値はあるかな?

 ちなみに、この『空とぶギロチン』ってのがキル・ビルゴーゴーボールの元ネタになっているんだとかなんだとか…
 確かにタランティーノとかが好きそうなネタだよなぁ…