NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

ドリームキャッチャー (25点:地雷…特に原作好きな人は観ちゃダメ)

■■■「ドリームキャッチャー」■■■
(25点:地雷…特に原作好きな人は観ちゃダメ)

 主人公達4人は、少年時代に知能障害の少年・ダディッツが上級生に苛められて所を助けるが、ダディッツはある種の超能力を発揮できるという体質を持っており、彼ら4人もその影響を受け、テレパシーや未来や過去の出来事を見通すという超能力を身に付ける。
 大人(というか中年)になった後も彼ら4人は変わらず交流を続けており、ある日、少年時代からの旧交を温めるべく山小屋へと鹿狩りへと赴くが、雪山で遭難していた一人の男を助けた事から、とんでもないトラブルへと巻き込まれる事となっていく。
 その男は、恐るべき生物によって肉体を汚染されていたのだ…


 といった感じの、スティーブン・キング「遊星からの物体X」というか「エイリアン」というか、そんな感じのホラーSF。
 ぶっちゃけた表現をしてしまえば、宇宙生物「IT(イット)」とでも言ってしまえば、キングのファンならば、どんな話か見当が付くかな?

 設定が月並み…だとかってのは、キングの小説ではいつものことなので、そんなヤボなツッコミはしませんが、それにしても何でこんなにも映像化し辛い作品を映画化に選んだもんでしょう?

 そもそも文庫本4分冊のボリュームがある小説が、どうやっても2時間枠に収まる訳も無くストーリーがやたらめったらと断片的で圧倒的に説明不足となっているため、原作を読んでいない人間が見ると訳が分からない事この上なしでしょうし…(特にミスターグレイに乗っ取られたジョーンジーが、心の中の小部屋に立て篭もるシーンなんか、原作読んでないと意味不明かと…)
 だからといって、原作を知ってると楽しめるか?と言われると、『それはどう考えても違うだろう?』みたいな表現のシーンや、なんでそこの説明をカットするかな?ってシーンがあまりにも多く、とりわけ
オチに関しては、俺の想像の限界を超える程の有り得ないような酷い出来で、TVの前で悶死するかと思いましたよ…
 (ダディッツが実は宇宙人だった…っていうだけでも既にムチャクチャなのですが、本体を現したミスターグレイと肉弾戦で戦うなんて…いつから「ドリームキャッチャー」は怪獣大決戦の話になったんだよ!?)
 オリジナルのストーリーにするのが悪いとは言いませんが、コレはいくらなんでも酷すぎる…

 総評としましては、あまりにも酷いZ級映画です。
 原作知らない人間が見ると訳分からないでしょうし、原作を知ってる人間が見ると噴飯物の内容
ですし…もう、どこをどうすれば楽しめるのか教えていただきたい。
 そんな訳で、お金をドブに捨てた気分になりたくない人は、絶対に観ないほうが良い映画ですよ…。

 久々に、『キング原作の映画に当たり無し』を体現するような映画だったなぁ…