NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ウルフ・コップ」(60点/アクション)

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■■■「ウルフ・コップ」■■■
(60点/アクション)

 アメリカのウッドヘイブンという小さな町に住む不良警官のルーは、任務もそこそこに酒に溺れる自堕落な日々を送っていた。

 そんなある日、森の中で若者たちがパーティをして騒いでいるという通報を受けた彼は、注意するために街外れの森へと向かうが、その場で何者かの襲撃を受け意識を失ってしまう。

 目を覚ました彼は、自分の体に奇妙な魔方陣のような紋章が彫られており、それ以来、異常に五感が鋭く体毛が濃くなり、夜になるとついには狼人間に変身してしまう事に…

 彼は狼人間のスーパーパワーで事件を追いつつ、自分をこんな姿にした何者かの秘密を探ろうとするが…



 唐突に狼男に変身するようにされてしまった不良警官が、スーパーパワーで事件を追いつつ自分をこんな姿にした犯人を捜すという、ホラー風味のアクション映画。

 今月の『狼男』もの3本目です。
 (なんかこの業界って流行とかに関係なく、同じようなジャンルの作品をまとめて出したがる傾向がある気がする…)

 まあ何と言うか、ほぼタイトルの通りの『狼男刑事(デカ)』って感じの映画ですね。

 お話としては『不良(不真面目)警官の主人公が何者かによって狼男にされちゃうんだけど、犯人の目的は何なのか?とかを追いながら事件を解決していく』といった感じの内容。

 ホラーらしく残虐描写もあるものの基本はヒーローものっぽいプロットの作品で、『ダメ警官がスーパーパワーを手に入れる事で正義に目覚めて悪と戦っていく』というノリは、コテコテながらもなかなか面白いです。

 狼男になってからの主人公のノリノリっぷりもバカバカしくて良いですし、主人公が怪物になった事にウダウダと悩まずにひたすら明るいので、細かい事を気にせずにサクっと観れる感じなのが良いですね。
 (まあ相手が犯罪者とは言え問答無用で八つ裂きにしてるので、『もうちょっと気にしろよ!!』とは思いますが…(笑))

 ストーリーに関しても、『主人公が狼男になる原因』が安直な事故とかじゃなくて凝った設定になっており、ちょっとだけ意外性のある謎解き展開も割と良い感じです。

 ただ前述のとおりノリも良くて良く出来ている部分もあるものの、全体的に非常に低予算でチープな内容なのは気になるところ。

 特撮もかなり安っぽくて狼男のデザインも古臭く、どうにもチャチな感じなのが目に付きます。

 アクションシーンもちょっとショボめで、特に戦闘中のカメラのアングルとかゴチャゴチャしすぎててシーンによっては何をやってるのか分からないレベル。(まあ、特撮のショボさ見せないためにアングルでごまかしてるのでしょうけど…)

 予算の都合もあるのでしょうが、この辺はもうちょっと頑張って欲しかった。

 ストーリーも中盤までは割と面白いのですが、終盤がちょっと急展開すぎてグテグテになってしまっているのは惜しい。
 色々と詰め込みたかったのは分かるのですが、せっかく登場したウルフコップの敵役もロクに見せ場が無いですし、もうちょっと尺を長くするかお話をスッキリさせた方が良かった気がします。

 また不真面目な主人公が狼男になったからといって、唐突に正義に目覚める理由も良く分かりませんし、この辺はもうちょっとキチンとした動機付けがあっても良かったかも?

 あと全体的にギャグのセンスがイマイチで、笑わせようとしてるのか何なんだか良く分からないシーンが多かったのも、気になったところかなぁ…

 ちなみに本作は割と人気があったのかスポンサーへの評判が良かったのか、既に続編の製作が決定しているようですが、個人的にもまあまあ面白かったと思うので続編が出たらまた視聴させていただこうと思いますよ。


 総評としましては、荒削りながらも『そこそこ楽しめるレベルのアクションホラー映画』って感じの作品ですね。

 ヒーローもの的なノリやらお馬鹿ホラー的なノリが好きであれば割と普通に楽しめる作品だと思うので、そういうのが好きな人ならばチェックしておいても損は無いでしょう。

 低予算で微妙な部分やツッコミどころも多い作品ですが、それなりに見どころもある作品という感じなので、予告とかを見て気になっているならばどうぞって感じの一本ではないかと…