NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「JUKAI-樹海-」(45点/オカルト)

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■■■「JUKAI-樹海-」■■■
(45点/オカルト)

 アメリカで暮らすサラは、ある日、日本で教師として働く双子のジェスが失踪したとの連絡を受け、急きょ日本へと赴く事となる。

 日本に到着した彼女は、ジェスの失踪した場所が自殺の名所である青木ヶ原樹海である事から、警察からは既に死亡しているものと見なされて絶望視されている事を知るが、双子の直感で彼女が生きていると感じたサラは樹海へと捜索へ赴く事を決意。

 近くのホテルで知り合った記者のエイデンが取材で樹海に向かうという事から、彼の知人の地元ガイドのミチと共に3人で樹海へと足を踏み入れる事となるが…



 青木ヶ原樹海で行方不明になった双子の妹を探すために樹海に足を踏み入れた姉が、その場所で恐るべき事態に遭遇するという、サスペンス風味のオカルトホラー映画。

 少し前にも同じように富士の青木ヶ原樹海を舞台とした「呪(のろい)」ってタイトルのアメリカ製のオカルトホラー映画がありましたが、本作もそちらと同じような感じのノリの作品ですね。

 もしかしたら北米で青木ヶ原樹海がトレンドになるような何かがあったのか、もしくは単に映像とか小道具の使いまわしなのかは不明ですが…(笑)

 本作も「呪(のろい)」と同様に、昼なお暗くて不気味な樹海のテイストは良い感じに出ており、オカルトとしての雰囲気は悪くない印象。

 ただ、実際に日本に来てロケしたっぽいシーンもあるものの、居酒屋の内装が外国人が勘違いして作ったトンデモ系の内装だったり、登場するお菓子の包みが物凄く怪しかったりとか、若干『なんちゃって日本』って感じのテイストが漂う辺りが、あいかわらずホラーなのにちょっと笑えてしまいます。
 というか、樹海の映像も『ホントにここ青木ヶ原樹海かよ?』とツッコミを入れたくなるような雰囲気も…

 でも「呪い(のろい)」と違って、日本人の登場人物が『変なカタコトの日本語』を使わない辺りは、日本人の俳優を使う程度の予算はあったという事なのかも?

 まあ設定とか映像とかの細かい部分のツッコミはさておき、肝心の本編のお話としては青木ヶ原樹海で行方不明になった妹を探すために来日した双子の姉が樹海で恐ろしい事態に遭遇する』という感じの展開なのですが…

 序盤で『樹海に入ると幻覚を見る事がある』みたいな伏線が張られているとおりに、ストーリー的にはオカルト+サイコスリラーみたいなノリのお話ですね。

 最初は普通のオカルト映画的な内容かと思わせておきながら、中盤あたりから予想外の展開に突入していく感じの構成になっており、先の読めない感じの作りなのはなかなか面白いです。

 ただ中盤のお話が動き始めるまでの展開が冗長で、ちょっとダレ気味な感じなのは残念なところ。

 また映像の雰囲気やサスペンスとしての伏線の貼り方は悪くないものの、全体的にスローテンポであまり事件らしい事件も起こらないため、ちょっと物足りないんですよね…

 ラストに関してもオチ自体は悪くないと思うものの、結局『妹は何がやりたかったのか?』とか『記者は何者だったのか?』とかいま一つハッキリしない部分や、どうにもモヤっとする部分が多くてなんともスッキリしない感じの映画でしたよ。


 総評としましては、別にツマんなくは無いけど敢えて観るべき要素も無いような『可も不可も無い感じのオカルトホラー映画』って感じの作品ですね。

 「呪(のろい)」と同様に青木ヶ原樹海を舞台にしたアメリカ製ホラー映画』って事で意外性のある作品ではありますが、それ以外は特にコレといって特徴ない映画かなぁ…

 まあネタ映画としてチェックする分には良いかもしれませんので、『気になるならばお好みで…』という感じの一本てところでしょう。