NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「YUMMY/ヤミー」(60点/モンスター)

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■■■「YUMMY/ヤミー」■■■
(60点/モンスター)


 大きすぎる胸にコンプレックスを持つアリソンは、恋人のミカエル、母親のシルビアと共に、格安で美容整形手術が受けられると人気の病院を訪れる。


 彼女の『乳房縮小手術』を待つ間に院内を散策していたミカエルは、病院の隠されたような一室でベッドに拘束されている奇妙な女性を発見。


 女性が手術の失敗のせいでゾンビのような姿に変貌しているのを目撃した彼は、慌ててアリソンの手術を中止させようとするが、ゾンビと化した女性が院内に脱走した事からパンデミックが発生して、病院はたちまち大パニックに陥ってしまい…

 


 美容整形手術に病院に訪れたカップルが、手術の失敗でゾンビ化した患者によって発生したゾンビパンデミックに巻き込まれる…という、ゾンビパニックものモンスターホラー映画。


 いわゆる大病院を舞台としたサバイバル系のゾンビホラー映画なのですが、特に話題にもなっていなかった割には意外に良く出来た作品です。


 お話としては『安いと評判の美容整形の病院に、とあるカップルが乳房縮小手術を受けるために訪れるんだけど、実はその病院は患者の身体を使って違法で怪しげな実験を行っており、それが原因でゾンビウイルスによるパンデミックが発生。パニックに巻き込まれたカップルは何とかして病院からの脱出を目指すが…』みたいな感じの展開で、割とオーソドックスなゾンビパニックもの映画という印象。


 説明だけ聞くと『何で美容整形の病院でゾンビウイルスが発生するんだよ?』というツッコミが入りそうな感じですが、医師がアンチエイジング(若返り)薬の研究のために違法な遺伝子操作の実験を行っていた』みたいな設定がつけられており、意外と納得のいく感じのお話にはなっています。


 設定は割と普通ながらも、強めのゴア描写とテンポの良い展開で全体的に『ハイテンションな作りのゾンビ映画となっているのは好印象。


 低予算だけど血糊と臓物がてんこ盛りといった感じの作りで、都市伝説の『てけてけ』みたいに上半身だけで物凄い勢いで這いよってくるゾンビとか、脂肪吸引装置の誤動作で爆発する患者とか、痛そうなシーンとかグロいシーンとかのビジュアル的なインパクトのあるシーンが多くて、ゴア映画好きならばなかなか見ごたえのある内容になっています。


 ただ美容整形を題材としているせいか、妙にお色気ネタやら下ネタが多めな印象。
 下ネタがやや鼻に着く部分もあるので、そういうネタが嫌いだと厳しいところもあるかもしれませんが、個人的に『チ●コが取れてしまった男性』のネタとかはちょっと笑ってしまったので、まあまあ許容範囲かな?


 主人公とその恋人(血が苦手な医学生)のキャラも良く立っていますし、『ゲスなイケメン職員』やら『マッドな医師』やらの脇役キャラも良い味を出しており、キャラ立てに関しては全体的に好感触なのは良いですね。


 『ラストのオチは、もうちょっとマイルドでも良かったんじゃないか?』とか『美容整形の病院のクセに入院患者多すぎじゃないか?』とか、若干の気になる部分も無くはないですが、総じて予想以上に楽しめたゾンビ映画でしたよ。

 


 総評としましては、意外と良く出来た『ゴア描写強めの病院ものゾンビ映画って感じの作品ですね。


 低予算だけど血しぶき多めの『やりすぎ系ゴア映画』が好きな人であれば割と楽しめる内容だと思いますので、そういうタイプのハイテンションなゾンビ映画を求めているのであればオススメできる一本だと思います。


 逆にそういう部分を除けば、設定もストーリーも普通過ぎるソンビ映画ですので、そういうノリを求めていない人やグロ描写が苦手な人は見ない方が良い映画かもしれません。