■■■「クリムゾンアイランド」■■■
(40点:---)
傭兵の越前庸介が、孤島の遺跡で伝説の銃「デスクリムゾン」を手に入れ、デスピスノス率いる悪のモンスター軍団と激闘を繰り広げる一大ロマン巨編ゲームの映画化作品
…とかって内容ではありません。
そんな映画あったら観てみたいけど…
紀元前・中央アメリカに住むとある部族が、大規模な飢饉と疫病に見舞われる。
災厄の原因が皆の心の中の邪悪にあると判断した部族のシャーマンは、牛の頭に熊の腕、豚の足を持つ悪魔の姿を模したピニャータ(土偶)を作り、魔除けの儀式を執り行い全ての不幸と邪悪を封じ込める。
その後、悪魔のピニャータは聖なる川に流される事で儀式は完了し、全ての不幸は永遠に封じられる筈だった。
しかし時は現代に移り、無人島に遊びに来ていた大学生たちが、流れ着いたピニャータを偶然にも発見し、それを割ろうとした事から悪魔が永い眠りから目覚める事となる…
予告編と商品のパッケージを見た際に、グロシーンのみを売りにしたZ級のホラー映画っぽいテイストだったので、地雷覚悟で観てみたのですが…
意外にも、割としっかり作られたB級ホラー映画でした。
いや、『しっかり作られた』と言っても、所詮はB級ホラーには変わりは無いのですが。(笑)
ストーリー的には、非常にありがちな『無人島を訪れたバカな学生たちが、タブーに触れた為、次々と殺されて行く閉鎖空間型モンスターホラー』といった内容なのですが、モンスターの出自とかがしっかりと語られて居るので、ハッタリながらも中々にハクがあるのは良いところです。
また、最初はユーモラスな土偶の姿をしている悪魔が、人を殺す度に徐々に凶悪な姿になっていくという見せ方もなかなか面白く、モンスターのCGも結構良く作られていて好感が持てます。
ラストのモンスターの退治の仕方もユーモラスで笑わせて貰いましたし、借りる前に想像していた以上に全然楽しめる作品でした。
ただ、モンスターのCGにお金を掛けすぎたのか、他のシーンの特撮がやたらと地味で、ショボいことこの上ないセットに地味な爆発シーンといった部分は、仕方が無いかな?と思いつつも残念なところ…
もう少し制作費があれば、佳作B級ホラーぐらいの位置づけにはなってたかも?
総評としましては、まあ、ありがちな感じのB級ホラー映画といった所です。
とりたてて観るべき部分も無い作品ですが、このジャンルが好きならば観ても後悔しない程度には楽しめる作品といった所でしょう。
マニアなら、モンスターのデザインが気に入ったならお好みで…といった感じで。
ただし、B級ホラーマニア以外の人が観ると間違いなく後悔するので、観ない方が無難です…というか観てはダメですよ。