■■■「ネズラ」■■■
(10点:地雷)
日本の片田舎の街で、謎の伝染病が突然に大流行し始める。
この町の町外れにある遺伝子実験の研究施設で行なわれていた、アメリカ軍の実験によって誕生した巨大な怪物「ネズラ」が、新種のペスト菌を媒介していると知った米軍は、怪物を倒し、その血液を調べる事で病原体の血清を作るべく、施設に特殊部隊を派遣する。
しかし軍の本当の目的は、怪物を倒す事ではなかった…
「ネズラ」と聞くと、怪獣映画好きなら、大映の製作でお蔵入りになった幻のモンスター映画「大群獣ネズラ」がリメイクされたのか!?と考えるところですが、実際には全然関係無く単にタイトルが被っただけだとか…
ちなみにネズラとは言っても、ゴジラやガメラの様な巨大怪獣ではなく、人間サイズの巨大ネズミなので、そういった向きを期待している人は間違えない様にご注意を…
ちなみに、ストーリーの解説で米軍とか言ってますが、完全な和製モンスターホラー映画。
登場人物が米軍の特殊部隊とかって割には、指揮官が軍曹って事は無いだろう…せめて中尉ぐらいじゃないと不自然だろう…っていうか、それ以前に米軍の隊員が全員日本人ってのは幾らなんでも変だろう?
だいたい、新種のペストに感染した患者を隔離するのも、普通の部屋の窓に板を打ち付けただけで、減圧はおろか目張りすらしてないような部屋だし…
そもそもペスト(肺ペスト)って死亡率99.99%という恐ろしい病気なので、発症したら血清作ったからって殆ど助からないような気がするのは俺だけですか?
他に米軍の行動も、ロクに抵抗もしてない民間人を意味も無く射殺したりと、意味不明の行動をとるし、ストーリーに関しても、怪物との対決を描きたいのか人間ドラマを描きたいのか良く分からない構成だし…
なんといいますが、とにかく随所にツッコミどころが満載な内容で、『制作費が無かったからショボイ内容になった』というレベルを遥かに凌駕したショボさで、最早どこからツッコんだら良いのか悩みます。
つーか、作った人間のセンス無さ過ぎです。
唯一の救いは、ネズラの造形が割りと良く出来ている事ぐらいでしょうか…?
総評としましては…
なんといいますか、なんとも見所の無い映画で何処をどう誉めたら良いのか分かりません。
一つだけ言えるとしたら、『とりあえず、90分間を無駄にしたくなければ見るな!!』という事でしょうか…
まあ、低予算の日本の特撮映画に何を期待するって話もあるんですが…