■■■「マッスルヒート」■■■
(30点:---)
何十年も不況が続いたために、倒産した工場地帯がスラム街となり暗黒都市と化した近未来の日本。
その裏社会では、人間の筋力や身体能力を飛躍的に向上させるが、非常に常習性が強く危険なドラッグ「ブラッドヒート」が流通していた。
警察の麻薬捜査チームの一員であるはジョー・ジンノは、相棒の桂木と共にブラッドヒートの調査を行っていたが、逆に犯罪組織に相棒を捕らえてしまう。
彼は相棒を救出するために、警察の待機命令を無視し単身で捜査を続けるが…
といった感じの、刑事ドラマっぽい近未来SFアクション映画。
設定だけ聞くと洋画っぽいですが、「はぐれ刑事」のケイン・コスギ主演の邦画です。
ストーリー上で麻薬を扱う闇組織が地下格闘技場を経営しており、麻薬と格闘技場の2点を中心としてドラマが展開するので、刑事ドラマというよりも格闘アクションの毛色が非常に強い作品。
なんでもウワサでは、この映画のスタッフは元々はナムコの「鉄拳」の映画が作りたかったそうなんだけど、映画化の権利を他の会社に買われてしまったので、仕方なくこの映画を作ったのだとか…
そう言われてみると、確かにキャラクターのデザインや地下格闘技場の美術デザインなんかが妙に「鉄拳」臭いですな。
ストーリーに関しては作品のテンポは悪く無いものの、チト強引な展開で何だかなぁ…って部分も多く、何が語りたいのか良く分からない話ではありますが、まあ下らないって程でも無いので、邦画のアクション映画としては及第点と言ったところ。
アクションシーンに関しては邦画らしく予算があまり使えない中で、ケインが体を張って頑張ってはいるのですが、ケイン自身が肉体派俳優としては今一つスクリーン栄えしないキャラなのが、少々辛いところでしょうか?
ピンチになった時の逆転の決め手が、凶器攻撃ってのも…うにゃむにゃ……
総評としましては、まあ邦画のアクション映画としては比較的頑張っている映画だとは思うのですが、ケインのアクション以外は取り立てて観るべきところも無い作品です。
まあ、ケインのファンとかならば観ておいてもいいかな?って程度の映画ではありますが、そうでなければTVで放映された時に暇ならば観る程度でいいかも?